白老町教委の教育行政執行方針―安藤教育長説明　小中連携型ＣＳ、２９年度導入へ準備　しらおい教師塾を継続

（市町村 2016-03-18付）

白老町教委・安藤尚志教育長

　【室蘭発】白老町教委の安藤尚志教育長＝写真＝は八日、町議会定例会で二十八年度教育行政執行方針を説明した。「豊かな学びで共に育ち合い未来を切り拓くしらおい教育の推進～共に育む学びの創出」を二十八年度の目標に設定。小中連携型コミュニティ・スクールの二十九年度導入に向けた準備を進めることや、しらおい教師塾を継続する考えを示した。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼学校教育

　本町の学力向上の指針である「児童生徒の学力向上を目指す白老町スタンダード」の実践を深化させながら、基礎学力の定着を図るとともに、学びの連続性を見据えた小中連結の取組を充実し、子どもの学ぶ意欲や表現力、思考力や判断力を高め、確かな学力を保障する取組を進めていく。

　支援の必要な子どもの教育については、特別支援教育支援員七人を配置し、子どもの学校生活を支援するとともに、インクルーシブ教育の理念を踏まえ、特別支援コーディネーターを中心として、子ども一人ひとりの教育的ニーズに応えながら多様な学びの場や支援体制の充実を図る。

　アイヌ民族の歴史と文化を学ぶ学習については、民族共生の象徴となる空間の整備を見据え、アイヌ民族に対する正しい歴史認識や伝統文化の理解を通して、多文化共生の心を育むとともに、「ふるさと学習指導モデル」の実践と深化を図りながら、ふるさとへの愛着を育む教育を充実していく。

　いじめ問題については、「町いじめ防止基本方針」に従い、未然防止と早期発見、早期解消を図るため、アンケート調査などによる実態把握と日常的な指導と併せて、関係機関等と密接に連携しながら対応していく。

　地域とともにある学校づくりの推進では、地域ぐるみで子どもたちの義務教育九年間の学びを支える仕組みとして、保護者、地域住民の学校運営への参画と教育活動の一層の充実を図る小中連携型コミュニティ・スクールの二十九年度導入に向けた準備を進めるとともに、学校支援地域本部事業の取組を推進する。

　教職員の資質向上については、教員の専門性と指導力の向上を図る研修推進のため、町教委研究指定事業・町教育研究会への支援・協力を継続するとともに、「しらおい教師塾」を継続し、子どもたちを取り巻く多様な変化に対応するための総合的な人間力の育成と、資質・能力の向上に努めていく。

(市町村 2016-03-18付)