壮瞥町教委の教育行政執行方針―田鍋教育長説明 防災教育さらなる充実へ 英語学習プログラム検討も(市町村 2016-04-06付)
壮瞥町教委・田鍋敏也教育長
【室蘭発】壮瞥町教委の田鍋敏也教育長=写真=は、三月上旬に開会した町議会定例会で二十八年度教育行政執行方針を説明した。誇りや郷土愛を育む「ふるさと教育」を各学校において推進するほか、自然災害などの緊急時に的確に行動できるよう、防災教育を充実させる方針を明らかにした。社会教育では、中学生フィンランド国派遣事業を英語教育の中核事業として、「英語力を育む国際理解教育」の充実に取り組んでいく考えを示した。
執行方針の概要はつぎのとおり。
▼学校教育
▽「生きる力」の確実な育成
知・徳・体のバランスのとれた育成のため、教師力の向上に加え、チームとして職務を行う体制を整備し、子どもの状況に応じた教育を進めていく。
二十七年度の全国学力・学習状況調査は、小学校の算数Bを除き全国平均を上回った。結果を分析し、授業改善と生活習慣の確立を車の両輪と位置付け、望ましい生活・学習習慣の定着を図る。また、いじめを根絶する取組を推進するとともに、一人ひとりのニーズに応じ、特別支援教育支援員を配置する。
▽ふるさと教育と学校安全の推進
自然・人的資源に恵まれた壮瞥の良さを実感し、誇りと郷土愛を育む「ふるさと教育」を各学校において推進する。また、自然災害などの緊急時に的確に行動できるよう、防災教育を充実させていく。
▽学校統合と学校給食
中学校の統合については、最終年となる久保内中学校の教育に支障のない体制を整えるとともに、生徒・保護者間交流や教育課程の連携など円滑な統合に向けた取組を進める。
空き校舎の活用と壮瞥中学校校舎の望ましい環境整備について検討していく。
▽壮瞥高校による地域の担い手の育成
特色のある教育や農業研修の充実を図るなど担い手の育成に努め、高校を拠点とした、保育所、小学校、中学校と連携する食と農業の大切さを体験的に学ぶ活動の充実を図る。コミュニティ・スクール(CS)の導入に向けた準備を進めるとともに、地域農業科への学科転換後、三年目となることから、取組を評価し、町長部局とともに将来の方向性を見いだしていく。
▽地域とともにある学校づくり~CSの推進
二十七年四月、全小・中学校にCSを導入した。「すべてはわが国や地域の未来をつくり出す子どもたちの成長のために」という言葉を胸に、学校と地域、保護者等、一人ひとりが教育の当事者となり、地域総がかりで子どもたちの「生きる力」を育む社会の実現に向け、より一層取り組み、「学校を核とした地方創生」を継続して推進していく。
▼社会教育
▽フィンランド研修を核とした英語教育の実践
中学生フィンランド国派遣事業を本町の英語教育の中核事業として、学校と社会教育が連携し、小中五年間を見通した系統的・計画的な英語学習プログラムづくりに向けた検討を行うなど、「英語力を育む国際理解教育」の充実に取り組んでいく。
(市町村 2016-04-06付)
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