猿払村教委の教育行政執行方針 特別支援教育の強化へ ICT等の環境充実も(市町村 2016-04-07付)
【稚内発】猿払村教委の大石真教育長(当時)は三月上旬、第一回村議会定例会で二十八年度教育行政執行方針を発表した。稚内養護学校との連携などによって特別支援教育の強化を図るほか、ICTなどを含めた教育環境の充実を進める考えを明らかにした。
執行方針の概要はつぎのとおり。
【社会で生きる実践的な力を育成する信頼される学校づくりの推進】
子どもの状況や課題を保護者と共有した取組を基盤に、学校改善プランや学力向上プランの効果的推進や教師力向上を図る研修の充実に努め、確かな学力の育成を目指し、学習の習慣化を促す取組など九年間の一貫した教育に結び付ける。
また、障がいのある子どもが能力や可能性を伸ばすことができるよう、研修等を取り入れ、教育的ニーズに応じた専門性の高い教育を推進する。
▼具体的施策
▽稚内養護学校の専門教員である特別支援教育コーディネーターとの連携
▽村特別支援連携協議会における協議・研修を生かした専門知識の向上と、特別支援教育に関する情報の安全管理と共有化
▽補助教職員や学校支援員の活用による授業の充実と基礎学力の定着
▽村連携教育推進会議で作成した『猿払検定(統一問題集)』と『家庭学習の手引き』による、家庭と連携した主体的な学びの育成と学習習慣形成の奨励
【自立と共生ができる豊かな心と健やかな体を育てる教育の推進】
他者への思いやりや人生をより深く生きる力を育み、道徳的な判断力や実践意欲を育てるために発達段階に応じた道徳教育の充実や読書活動を推進する。
体力の二極化が進む中、どの子にも望ましい生活習慣・運動習慣が身に付けられるよう、保護者と課題を共有し、学校・家庭・地域が協力して取り組む。
▼具体的施策
▽全国体力・運動能力、運動習慣等調査の結果分析による課題解決策の構築
▽大人から子どもまで幅広く読書機会の充実を図るため、移動図書館車(なかよし号)の運行拡大、子育て支援センター等との連携による『読書通帳』の導入
【地域全体で子どもを守り育てる教育環境づくりの推進】
子どもの発達に即した適切な支援が連動するように保育所との連携を図り、それぞれの機能を生かしながら、子育て・家庭教育の支援を充実させる。
村の教育課題や時代の変化に対応した教育活動を行うため、多様な意見を取り入れ、放送設備や遊具、ICT(情報・通信技術)などの充実を図る。
▼具体的施策
▽情報化に対応した端末(タブレット)の計画的整備と学力向上に向けた取組の検証
▽英語力向上のため外国語指導助手(ALT)の継続配置
▽小学校就学時の情報共有化を目的とする保育所との「ケア会議」の工夫・改善
▽学ぶこと、解決することの楽しさの体験を通し、学習意欲を引き出すことを目的とする「小中学生学習意欲サポート事業(夏・冬・テレビ学習)」の継続実施
【生きがいのもてる生涯学習社会の実現】
村民の声を聴き、日々の悩みや課題の改善・解決を図る学びが主体的に行えるよう支援し、豊かで喜びのある生活を生み出す学習機会を提供する。
▼具体的施策
▽ピアノなど音楽活動に取り組む子どもが多いことから、仮称・村民音楽会を開催し、様々なジャンルのレベルの髙い生の演奏を聴く機会の提供
(市町村 2016-04-07付)
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