様似町教委の教育行政執行方針―荒木教育長説明 30年度のCS導入へ準備 ジオパーク活用した学習推進(市町村 2016-04-08付)
様似町教委・荒木輝明教育長
【浦河発】様似町教委の荒木輝明教育長=写真=は三月上旬、町議会定例会で二十八年度教育執行方針を説明した。小・中学校においては小中連携・一貫教育を本格化するとともに、コミュニティ・スクール(CS)の三十年度スタートに向けて準備を進めていく考えを示した。ジオパークを活用した教育については、「ふるさと様似」を知る学習として、各学年に配慮した授業内容で継続性のある学習を推進する方針を表明した。
執行方針の概要はつぎのとおり。
▼学校教育の推進
急速に激しく変貌する社会の中で、児童生徒が「心豊な人間性を養う」ために、より質の高い教育環境に努める。
学力向上については、全国学力・学習状況調査と標準学力検査の結果から、基礎的・基本的な事項の習得や知識・技能の活用および応用と生活習慣に課題がみられることから、各学校の改善プランに沿って、きめ細やかな教育指導を行うため、道教委の教員加配をはじめ授業改善推進チーム事業などを活用するとともに、引き続き各学校に町採用の臨時教職員を配置。複数の教員によるチーム・ティーチングや習熟度別指導を柱に、学習指導体制の充実を図るほか、夏冬長期休業中における学生ボランティアなどの積極的活用による補充的学習を推進していく。
また、学力向上には学校での授業のほか、家庭学習などにも課題があることから、学校と家庭が一丸となった取組を目指していく。
二十八年度から小・中学校において小中連携・一貫教育を本格実施するとともに、学校と地域住民が参画してつくる「愛される学校」への取組として、CSに着手する。
小中連携・一貫教育については、小学校と中学校の教職員の双方が描いた学びの連続性を共有し、義務教育としての九年間を見通した指導計画や指導方法の改善・充実が図られるよう推進していく。
CSについては、二十八年度、二十九年度を準備期間とし、学校・家庭・地域および行政が連携し、子どもたちの「生きる力」を育む学校づくりに向け、日高管内でも初めての取組として、教職員の意識高揚を図り、地域とともにある学校づくりを目指していく。
地域資源となるジオパークを活用した教育については、「ふるさと様似」を知る学習として、各学年に配慮した授業内容で継続性のある学習を推進する。
各学校の教育目標を達成するため、教職員の服務規律を徹底し、指導力向上のための校内研修の充実や積極的な各種研修会などへの参加を奨励するために、引き続き支援を図っていく。
英語指導については、一昨年から二人に増員した英語指導助手を効果的に活用し、幼児センター・小学校・中学校への派遣を通して英語力の底上げを図るとともに、二十八年度から新たに中学校においては、英語検定受検を目指す生徒を支援することとし、コミュニケーション能力や異文化への理解を深め、グローバル化に生きる児童生徒の育成に努めていく。
特別支援教育については、小学校に特別支援介助員を引き続き配置し、児童一人ひとりに応じた学習・生活の支援に努め、円滑な教育体制の充実を図っていく。
児童生徒指導については、規範意識や倫理観、生命の大切さや他人を思いやる心を育み、学校、家庭、地域、関係機関との連携によって児童生徒の健全育成を図っていく。
安心・安全な学校づくりについては、児童生徒への防災教育指導の徹底を図るとともに、自ら危機から身を守る力を育成し、非行防止や薬物乱用防止などを保護者、地域および警察等との連携を図り、一体となった取組を推進していく。
(市町村 2016-04-08付)
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