えりも町教委の教育行政執行方針―川上教育長 指導方法改善等へ教員加配 道徳教育・生徒指導充実など(市町村 2016-04-11付)
えりも町教委・川上松美教育長
【浦河発】えりも町教委の川上松美教育長=写真=は三月上旬、定例町議会で二十八年度教育行政執行方針を説明した。基礎学力の定着にかかわっては、学力向上、創意工夫改善支援、指導方法工夫改善などに向けて三校に教員を加配する方針を示した。このほか、道徳教育の推進と生徒指導の充実を図るため、五つの重点を設定し、各種取組を推進する。
執行方針の概要はつぎのとおり。
▼小・中学校における知・徳・体の調和の取れた教育
▽基礎学力を身に付ける教育活動の充実
えりもの子どもたちが町内外において活躍するためには、児童生徒が基礎的な知識・技能や表現する力等、いわゆる基礎学力を育むよう、学校と家庭が車の車輪となって教育活動を推進していくことが重要である。
二十八年度は、「学力向上にかかる学校改善フランの策定」「四つの方策(学習規律、板書とノート、まとめ、研修交流)の授業改善」「“学力向上事業”を柱にした校内研修」「放課後や長期休業中の学習サポートの実施と家庭学習の習慣化」「習熟度別学習やTT指導等の数値目標を定めた取組」「実物投影機を生かした授業」を重点に進めていく。
全国学力・学習状況調査では、二十八年度を節目の年度と押さえ、数値目標達成に向け教育向上対策委員会を中心に「凡事徹底」で推進する。
これらの指導の充実を図るため、教職員の増員予定を含めて、えりも小学校はじめ三校に学力向上事業、創意工夫改善支援、指導方法工夫改善などに向けて加配措置する。また、児童生徒のきめ細やかな支援として、学校の事業を考慮し、学習サポートや学校運営の支援のため学校支援員を増員して配置する。
▽豊かな心と健やかな体を育む教育活動の充実
今日、学校においては、善悪の判断力や思いやり、助け合いの心など、道徳心を育むことが一層求められている。そのため、いじめの根絶等、道徳教育の推進と生徒指導の充実を図ることが重要である。
二十八年度は、「三十年度からの〝特別の教科 道徳〟実施に向けた学校重点内容項目の設定」「学校や家庭等における『私たちの道徳』の活用」「道徳教育推進教師を中心とした学校体制の充実」「いじめアンケート調査の活用と教育相談・日常観察の充実」「〝いじめ根絶標語〟や〝生活リズムチェック〟運動」を重点に推進する。
また、町内一丸となって生徒指導連絡協議会と青年健全育成協議会の活動を積極的に支援していく。
健やかな体の育成については、二十七年度新体力テストの結果を踏まえ、「〝体力向上プラン〟による一校一実践」「改善サイクルを明確にした新体力テストの全学年実施」「フッ化物洗口の推進」「学校におけるアレルギー対策の校内研修」「地域を含めた防犯・防災訓練」を重点に推進していく。
▽児童生徒の自立を目指す特別支援教育の充実
学校においては、児童生徒の自立を促すため、一人ひとりの教育的ニーズに応じた適切な指導や支援を行うことが大切である。
二十八年度は、「児童生徒支援や指導体制の確立」「〝個別の教育支援計画〟と〝個別の指導計画〟の充実」を一層図る。
▼高校教育の充実
▽進路実現を目指す教育活動の充実
えりも高校においては、「えりもの教育」の最終章の場と考えており、学校生活を通して進路実現を図ることのできる教育環境の充実が大切である。
二十八年度は、「習熟度に応じた少人数指導や課外講習」「校種間連携を図るキャリア教育」「部活動の活性化」「当町の自然や産業を生かした教育活動」「きめ細やかな生徒指導と家庭との連携」を重点に進め、生徒の進路実現を目指す。
また、他町からの生徒への配慮も含め経営に当たる。
▼中高一貫教育の充実と小・中・高の接続・連携
連携では、①「中高一貫教育講師」兼務発令を含めた教科の乗り入れ授業②進路連携のキャリア教育③「百人浜に学ぶ」環境教育④中・高連携の教科等の教育課程⑤活性化を図る中高連携の部活動―を重点に進める。
小・中・高の接続連携では、「英語、漢字、数学検定の推進」「組織的・系統的なキャリア教育の具体化」「指導主事訪問時の他校を含めた授業交流や協議」を重点に進めていく。
(市町村 2016-04-11付)
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