体力合計点で小学校男子が全国平均上回る 帯広市教委が新体力テストの結果公表(市町村 2016-04-07付)
【帯広発】帯広市教委は、二十七年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査における市の結果を公表した。「新体力テスト」八種目の体力合計点において、小学校男子が全国平均を上回った。一方、小学校男子以外ではいずれも全国平均を下回ったものの、昨年度と比較して差は縮まっている。市教委では、「児童生徒の体力・運動能力の向上に努めてきたことや生活習慣・食習慣の改善の取組などを実施してきたことが成果につながっているのではないか」と分析している。
昨年の四月から七月までの期間で、小学五年生と中学二年生を対象にした今回の調査には、市内小学校二十六校、児童数一千三百五十八人、中学校十四校、生徒数一千三百九十五人が参加した。「新体力テスト」八種目(中学校は〝持久走〟か〝二十㍍シャトルラン〟どちらかを選択するため九種目)のデータと児童生徒の質問紙調査および学校質問紙調査を集計した。
体力に関する結果をみると、小学校男子において、「握力」「長座体前屈」「反復横跳び」「立ち幅跳び」「ソフトボール投げ」の五種目で全国平均を上回り、体力合計点が全国と比べて〇・二五ポイント高い五十四・〇五点となった。
一方、小学校女子では、「握力」「長座体前屈」「反復横跳び」「立ち幅跳び」の四種目が全国平均を上回ったものの、体力合計点は一・一一ポイント低い五十四・〇七点となったが、前年度と比べ、〇・七五ポイント改善した。
中学校男子では、「握力」「長座体前屈」「二十㍍シャトルラン(選択)」「立ち幅跳び」「ハンドボール投げ」で全国平均を上回った。中学校女子では九種目すべてで全国平均を下回った。体力合計点においては、男子は全国と比べて〇・七一ポイント低い四十一・一八点、女子は二・八六ポイント下回る四十六・二二点だった。
また、二十六年度と比較すると、全国を下回った種目のうち、小学校男子は四種目中二種目、小学校女子は五種目中三種目、中学校男子は六種目中四種目、中学校女子は九種目中八種目で全国との差が縮まっている。
質問紙調査では、小中学校ともに「運動が好き」「運動は大切」と答えた児童生徒の割合は全国より高かった。
学校質問紙調査では、小中学校ともに、体力・運動能力を向上させるための目標を設定し、具体的な取組を行っている学校が多い傾向にあった。
市教委では、二十二年から独自で市内の全小学一年生~中学三年生まで全校児童生徒を対象に体力・運動能力調査を実施し、義務教育九年間を見通した体力向上に取り組んできた。
今回の結果を受け、「学力に関する調査以上に実施上の条件の差異がみられることから、単に数値では判断できないことも考慮する必要がある」とした上で、「市独自の調査などを踏まえ、全校挙げて児童生徒の体力・運動能力の向上に努めてきたことや、家庭と連携した生活習慣や食習慣の改善の取組などが成果を上げているのでは」と分析している。「引き続き、各学校における“一校一実践”の取組や適切な運動量を確保する体育・保健体育科等の授業改善を進めるとともに、家庭や地域、関係機関と連携しながら、児童生徒の運動や健康への関心を高めていきたい」と話している。
なお、結果は市教委のホームページでも公表しており、今後は市教委と市内小中学校双方のホームページをリンクさせ、各学校の調査結果の概要を知らせるとともに、市内の体力・運動能力等向上の取組を紹介していく予定。
(市町村 2016-04-07付)
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