札幌市美しが丘小で南極クラス　チームワークが大切　元観測隊員が来校し体験伝える

（学校 2016-04-11付）

現地の映像を見ながら学んだ

　札幌市立美しが丘小学校で三月上旬、道学校生活協同組合が実施する出前授業「南極クラス」が開かれた。五年生約五十人が参加。南極で吹いている風と同じ強さの風を体験したり、実物の南極の氷に触れたりしたほか、南極観測隊の現地映像を見ながら、チームワークの重要性や南極の環境について学んだ＝写真＝。

　道学校生活協同組合が教育支援プログラムとして二十三年度から行っているもの。未知の世界である南極での活動を伝えることで、環境について考えるきっかけづくりのほか、限られた人数で作業をこなす上での、チームワークの大切さを伝えるのが目的。南極観測隊員として昭和基地の建物修繕などに携わった㈱ミサワホーム総合研究所の井熊英治氏が講師として訪れた。

　井熊氏は、第四十七・五十・五十二・五十三次南極地域観測隊員として建物修繕などを行ったことを説明。実際のブリザード体験や、現地での日常生活などについても紹介した。

　授業では、現地で撮影したビデオ映像をモニターに映しながら説明。南極の空気は排気ガスなどの影響がないため、空気が地球が誕生したころのままであると述べ、「南極を調べることで、今の地球がどれくらい汚染されているか分かる」と話した。

　南極観測隊員は、限られた人数で業務をこなしており、「建物修繕を医者と協力して行ったこともあった。全体で助け合うことが大切」と述べた。

　現地で実際に使われている防寒着を着用した教員が登場した際には、子どもたちから「着てみたい！」「どれくらい暖かいの？」などと声が上がり、普段見慣れい防寒着に興味を示した。また、休憩時間には、実際に着用していた。

　粒針雅之校長（当時）は「来年以降も、総合的な学習の時間などを利用して、取り入れていきたい」と話していた。

(学校 2016-04-11付)