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札幌市立高校・特別支援学校長会　未来に向け〝今〟大切に　進路探究セミナーに２３００人
（関係団体 2016-05-12付）

曽田氏は「人生に心を込めて生きてほしい」と、生徒にエールを送った

　札幌市立高校・特別支援学校長会（石黒清裕会長）は九日、札幌コンベンションセンターで二十八年度進路探究セミナーを開催した。市立高校七校の一年生と市立札幌開成中等教育学校の四年生合わせて約二千三百人が参加。元プロサッカー選手で、北海道教育大学岩見沢校芸術・スポーツビジネス専攻講師の曽田雄志氏が「今を生きる」と題して講演したほか、「私の夢・将来の夢」をテーマに代表生徒によるパネルディスカッションを実施し、これからの高校生活や進路について考えを深めていた。

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　札幌市では、札幌市教育振興基本計画に基づき、将来の生き方や進路について考える「進路探究学習」を推進。その一環として毎年、新一年生を対象とした進路探究セミナーを開催している。

　開会式では、石黒会長があいさつ。「講演のほか、同じ高校生がパネルディスカッションを通してそれぞれの生き方や考え方にふれ、意見交換をすることは貴重な機会」と話し、積極的に参加するよう求めた。

　来賓あいさつでは、札幌市教委の長岡豊彦教育長が登壇。夢をかなえるために、気力・知力・体力の重要性を強調し、「夢や希望に向かって、いろいろなことにチャレンジしてほしい」と呼びかけた。

◆夢のため今できることを　元プロサッカー選手の曽田氏が講演

　曽田氏が「今を生きる」と題して講演。曽田氏はプロサッカー選手になるという夢をかなえた自分の人生を振り返ったほか、選手としての生活を紹介した。

　けがによって、選手としては何もできないリハビリ生活を送っていた際には、チームメイトに声をかけたり、練習場の掃除をしたりするなど、「今自分にできること」に取り組んだと説明。未来を生きるために“今”の重要性を強調し、「何をしてどう生きるかという意志が大切。不安や悩みがあるかもしれないが、勇気を振り絞って一歩踏み出してほしい」と語った。

　また、人種差別撤廃に取り組んだキング牧師の夢を紹介し、「夢は他人と比較するものではなく、人それぞれにあるもの。自分の人生に心を込めて生きてほしい」と呼びかけた。

◆「私の夢・将来の夢」　生徒代表がパネルディスカッション

　「私の夢・将来の夢」をテーマとした代表生徒によるパネルディスカッションでは、代表生徒八人が将来の夢や実現に向けた取組を発表。参加者やパネリストとも意見交流を行った。

　パネルディスカッションでは、パネリストとして曽田氏のほか、生徒代表の永井志歩さん（旭丘）、千葉卓哉君（開成中等）、大滝麻奈さん（藻岩）、吉田怜央君（清田）、河原﨑美幸さん（新川）、紅野楓さん（平岸）、岩野黎音君（啓北商業）、浮田祐輝君（大通）が登壇。コーディネーターは、㈱エフエム北海道営業編成局編成部長でアナウンサーの千葉ひろみ氏が務めた。

　「国境なき医師団で活動するなど国際的に活躍できる看護師になりたい」と語る永井さんは、将来に向けて「今できることを精一杯頑張って成長したい」と話した。

　小学校か中学校の先生になることが夢と語る千葉君は「算数や数学の先生になるために市立札幌開成中等教育学校に入学した。夢の実現に向けて、新しい勉強法の確立など努力を続けていく」と語った。

　浮田君は公務員になる夢をかなえるため、「普段の勉強だけではなく、礼儀やマナーなど自制心をもって取り組みたい」と発表した。

　また、参加者やパネリストとも意見を交流。「夢をもつきっかけは本人の経験などによるものと感じた。きっかけをつくるために新しいことにチャレンジしていきたい」「将来の夢は決まっていないが、今できることに真剣に向き合っていきたい」などと感想を述べていた。