道中学校長会第2回理事研 現場に還元できる研究を―赤岩会長あいさつ
(関係団体 2016-05-13付)

道中第2回理事研
あいさつする赤岩会長

 七日に開かれた道中学校長会(赤岩輝雄会長)の二十八年度第二回理事研修会における、赤岩会長=写真=のあいさつ概要はつぎのとおり。

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 総会・研修会では、昨年度の組織検討委員会により取りまとめた会則改正について、また、二十八年度の運営方針および活動の重点、予算案などが承認・決定され、本年度の活動が正式にスタートした。特に、会則の改正については、今後の道中の在り方を示す内容を含んでおり、インターネット環境が整備された現状に対応して業務全体のスリム化を図るとともに、来年度に迫る県費負担教職員費の政令指定都市への移譲に伴う本会組織の在り方について方向性を示すことができたと受け止めている。

 また、組織検討の先には、今後の道内小・中学校数の推移を勘案し、道小・道中の十年後を見据えた在り方の検討が必要な時期が来ると考えている。今後とも全道各地区の声をしっかりと受け止め、ことし一年活動を進めてまいりたいと考えているので、皆さんの温かい理解と力強い支援をどうぞよろしくお願い申し上げる。

 本年度、道中が組織として取り組まなければならない課題については、四月の第一回理事研修会、昨日の総会・研修会でもふれてきた。

 特に、本年度から新たに研究基本主題となった「社会を生き抜く力を身に付け、未来を切り拓く日本人を育てる中学校教育」の実現を目指し、新しい時代に求められる学校づくりに向けて取り組まなければならない課題などについて述べさせていただいた。

 講話をいただいた岸小夜子道教委学校教育局指導担当局長の話にもあったが、ことしは「制度が大きく変わる年度」であり、変化に対応して地区校長会で支え合うことが重要である。道中の事務局もしっかりとサポートしていきたいと考えているので、地区校長会から遠慮無く声を寄せてほしい。

 柴田達夫道教委教育長からあいさつの中でいただいた「校長会との絆を深めていく」との力強いエールに応えていくためにも、現場からの声を届け、双方向で中学校教育の充実を図りたいと考えている。

 声を届ける重要な取組の一つとして、昨年度調査させていただいた各地区校長会の意見をもとに検討してきた『北海道文教施策・予算策定に関する要望書』を五月十三日に道小学校長会、道公立学校教頭会とともに道教委に提出する。その要望書の中から特に学力・学校力向上にかかわる内容を取り上げた『新しい時代を見据えた本道教育の質の向上についての提言~“チーム北海道”として』を道小学校長会とともに提出する。

 なお、要望書については道教委より回答をいただくことになっている。この回答の内容は道小・道中の情報部により「道小情報・道中だより」号外として全会員の皆さんにお届けする。

 また、この回答を受けて、八月五日に文教施策懇談会・各課懇談会を開催し、道教委と道中・道小・道公教との間で、共通理解を図りながら、相互の連携と信頼を深めるとともに、本道教育の目指す方向や施策等について意見交換することになっている。

 つぎに、研究活動についてふれさせていただく。

 これまで本会では、長年にわたって、研究基本主題のもと、全道研究大会を開催し、大会において各地区、各校の教育実践に基づく研究活動が活発に交流され、校長としての識見、指導力の向上、学校経営の充実に寄与してきた。

 今後とも、研究活動のさらなる充実を目指し、各地区校長会の研究活動を基盤として、道中としての研究の広がり、高まりを目指すことが重要である。

 前にふれたが、本年度から「社会を生き抜く力を身に付け、未来を切り拓く日本人を育てる中学校教育」を新たな研究主題として、四ヵ年継続研究がスタートする。昨年度の第五十七回道中学校長会研究大会桧山・江差大会での成果はもちろんのこと、これまでの蓄積の上に、新しい教育の流れを見据えながら、現場に還元できる研究を積み上げたいと思う。

 そういった意味で、本年度の第五十八回道中学校長会研究大会上川・旭川大会には大いに期待している。主管する上川地区校長会の皆さんには大変苦労をかけるが、道中の総力を挙げて取り組んでいきたいと思う。皆さんの理解と協力をよろしくお願いする。

 最後になるが、今後、校長会として解決・改善に向けて取り組まなくてはならない教育課題については、大きな柱となる学力向上、体力向上、いじめ防止等への対応のほか、広域人事や管理職の他管交流、体罰防止、教職員の服務規律の問題に加えて、教育現場のための条件整備、勤務条件に関すること等、多くの課題を抱えているが、全道各地区の状況を的確、迅速に把握しながら、副会長や地区理事の皆さん、各地区校長会の意見などをしっかり聞きながら対処していかなくてはならないと考えている。

 特に、来年度に迫った県費負担教職員費の政令指定都市への移譲に伴う組織問題に関して、札幌市校長会から経費負担の在り方と、事務局への派遣の在り方について検討が求められているが、真摯に受け止めるとともに、組織検討委員会で論議をしていただき、十一月には結論を出せるよう全力で取り組みたいと考えている。

 この問題に関して、理事研修会での報告のほかにも、地区教育経営研修会等の場で、直接、経緯の説明をするなど、皆さんに情報を正しく伝えられるように努めていく。

(関係団体 2016-05-13付)

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