道特長が総会・春季研究協議会 経営者として資質向上を 五十嵐会長を再選(関係団体 2016-05-13付)
夏季・冬季研究協議会の開催なども決めた
道特別支援学校長会(=道特長、五十嵐利裕会長)は十日から二日間、ホテルライフォート札幌ほかで二十八年度総会・春季研究協議会を開催した=写真=。「特別支援学校の経営者としての資質の向上を図り、諸課題の解決を図る」などとした本年度の活動計画を決定。八月に第二回夏季研究協議会、来年一月に第三回冬季研究協議会を開くことも確認したほか、研究部会では、「特別支援学校における障害者差別解消法への対応の在り方」など五つをテーマに研究を推進。役員体制も確認し、五十嵐会長を再任したほか、新事務局長には真駒内養護の宮崎真彰校長を選任した。
開会に当たり、五十嵐会長があいさつ。四月に施行された障害者差別解消法、次期学習指導要領の改訂の方向性にふれ、「本会としても様々な状況に対応できるよう、組織的に取り組まなければならない」「文科省の教育課程企画特別部会論点整理の“学校を、変化する社会の中に位置付け、教育課程全体を体系化することによって、学校段階間、教科等間の相互連携を促し、中等教育の相対的な姿を描くことを目指す”という考えは、特別支援学校として重要なことであり準備を進めたい」と説明。
昨年十月に道総合教育大綱が策定されたことについても話し、「学校・家庭・地域の連携のもと、子どもたちを育てる方策としてコミュニティ・スクールを全道的に進めるとしている。この視点は特別支援教育においても重要な視点であるが、全国的にも特別支援学校ではごく一部の実施となっている。広い通学区域における運営委員選出の難しさなどの課題があるが、実現に向けた方策を検討しなければならない」と呼びかけた。
さらに、本年度は四校が開校し、分校を含め六十九校となったことも示し、「特別支援教育のセンター的機能を担う、信頼され、安心・安全な学校であるために、幼児児童生徒の人権尊重について、あらためて意識を高めたい」「様々な課題に組織として、迅速かつ効率的・効果的に取り組んで解決に当たっていきたい」と意気込みを語った。
次いで、道教委の鶴羽佳子委員が来賓あいさつに立ち、保護者や地域に特別支援学校の存在の大きさを啓発するよう求め、①信頼される学校づくりの一層の推進②幼小中高の特別支援教育の充実への協力③災害への十分な備え―の三つについてふれた。「交通違反・事故や個人情報の紛失、体罰、生徒への不適切行為など教職員が懲戒処分を受けることがある。校長のリーダーシップのもと、服務規律の保持、コンプライアンス意識の向上に尽力して」「特別支援学校の専門性を生かしたセンター的機能を発揮し、地域における特別支援教育を充実させて」と呼びかけた。
さらに、障がいのある子どもが適切な支援を受ける中で、自己肯定感、自己有用感を抱き、意欲や自立心を伸ばして、個性を輝かせるよう期待を寄せた。
議事に移り、二十七年度の活動や決算を報告したほか、二十八年度の活動計画を審議。主な活動項目として、「特別支援学校の経営者としての資質の向上を図り、諸課題の解決を図る」「校長会組織・事務局体制の強化や業務の改善による充実した活動を推進するとともに、関係諸機関・団体等との連携のもとに特別支援教育の推進を図る」の二本を決めた。
活動内容には、「ミドルリーダー等の人材の育成・発掘等を積極的に進めるとともに、女性職員の活躍を指向した学校運営の活性化および管理職候補の育成」「パラリンピックの開催に協調した関係機関との連携推進」などを盛り込んだ。
第二回夏季研究協議会は八月一日に札幌市内かでる2・7、第三回冬季研究協議会は来年一月四~五日にかでる2・7で開催することとした。
研究部会では、「共生社会の実現に向けた、交流および共同学習の在り方」「特別支援学校における障害者差別解消法への対応の在り方」など五つをテーマに研究を進める。
総会後には、道教委の西村泉教育指導監が、学校経営にかかわる諸課題について講話した。
二日目はかでる2・7で研究協議会を開催。研究部会研究協議、障がい種別校長会研究協議などを行い、研鑚を積んだ。
本年度の役員体制はつぎのとおり。=敬称略=
▽会長=五十嵐利裕(星置養護)
▽副会長=石川大(札幌視覚支援)、高橋和明(拓北養護・新)、池上修次(豊明高等養護)
▽事務局長=宮崎真彰(真駒内養護・新)
(関係団体 2016-05-13付)
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