文科省委託防災キャンプ推進事業―道教委 本年度は鹿部町が実施 木古内、七飯と合同で合宿(道・道教委 2016-06-16付)
道教委の二十八年度「防災キャンプ推進事業」実施地域に鹿部町が決まった。文部科学省委託「子供と自然をつなぐ地域プラットフォーム形成支援事業」として実施するもの。鹿部町では、近隣の木古内町、七飯町とともに、自治体の枠を越えて教育資源の連携・ネットワーク化を促進し、渡島地域の子どもたちに体験活動の機会を提供する「渡島地域プラットフォーム」を形成。八月には、三町の小学生が参加する仮称・防災合宿を開き、危機対応能力の育成や地域社会の一員として活躍しようとする意識の向上を目指す。
道教委の「防災キャンプ推進事業」は二十四年度スタート。二十四~二十六年度は「体験活動推進プロジェクト」、二十七年度からは「子供と自然をつなぐ地域プラットフォーム形成支援事業」として、文科省の委託を受け実施している。
各地域で想定される災害や被災時の対応の理解、学校等を避難所とした生活体験などの防災教育プログラムを実践する防災キャンプを実施し、防災教育の観点に立った青少年の体験活動を推進する事業。
実施に当たっては、地域の様々な関係者が協力し、その教育資源を活用した持続的な取組を活性化するため、「地域」を基礎として、家庭や学校、青少年関係団体、NPOなどをネットワーク化し、相互の情報交換や情報共有、事業の協働実施を円滑化する「地域プラットフォーム」を形成する。
本年度は、鹿部町教委が事業に取り組むことが決定した。
渡島管内には、常時観測火山の駒ヶ岳があり、火山噴火による災害の危険と隣り合わせの状況にあるほか、過去には、台風や大火による被害も発生している。また、地域の教育資源を生かした体験活動の充実、近隣自治体等が連携した学習機会の継続的な設定が必要との考えをもとに事業の企画・実施に当たる。
鹿部町を核に、近隣の木古内町、七飯町と連携。それぞれの教育資源を活用する観点から、社会教育団体や行政、町立小学校で構成する「渡島地域プラットフォーム」を形成し、ネイパル森、渡島管内社会教育主事会の協力を得て事業を進める。
八月三~五日にはネイパル森で仮称・防災合宿を実施。子どもたちが自然災害等の危険から自らの命を守ることができるよう、危機対応能力を育成するための教育プログラムを、地域住民や関係機関・団体が連携して行う。また、集団生活を通して、他を思いやる心や自己有用感を育み、将来、地域社会の一員として活躍しようとする意識を高める。
三町の小学生が参加。鹿部町と近隣自治体がこれまで行った連携事業で育成した中・高校生リーダーが、小学生の直接的な指導に当たり、保護者や地域住民によるスタッフがサポートする。
二泊三日の日程では、避難所開設や野外炊事の体験、海上から周辺地形の観察、登山などを計画している。
合宿に先立ち、七月に中・高校生リーダーなどを対象とした研修会を開き、合宿に備える。
事業の成果等は、来年一月に開く全道防災教育研究フォーラムやホームページなどで普及する。
(道・道教委 2016-06-16付)
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