職員の飲酒運転根絶に向け　強化期間設定し各種取組　道が「決意と行動」を決定

（道・道教委 2016-07-11付）

　道は八日、職員の飲酒運転根絶に向けた「決意と行動」を決定した。六月に道職員、警察官、教職員の酒気帯び運転による検挙・逮捕が続発したことを、「組織全体として重く受け止め、危機感を共有し、職員一人ひとりが自らの立場を自覚する」とともに、道飲酒運転の根絶に関する条例の理念を踏まえ、「道職員による飲酒運転を起こさない」ことを決意。再発防止のため、「飲酒運転根絶取組強化期間」を設定し、全職員の誓約書提出やカードの作成・携行などを行う。また、飲酒運転発生時の迅速な情報伝達と公表のための仮称・交通違反速報室の設置、懲戒処分量定の加重を盛り込んだほか、対応フローを示した。

◆発生時は速報室が迅速に公表

　道職員などの酒気帯び運転にかかわっては、六月二十四日の二定道議会本会議で、高橋はるみ知事が「意識改革を徹底する取組や、交通安全運動の実践といった取組を充実するためのプラン」を策定することを表明していた。

　職員の飲酒運転根絶に向けた「決意と行動」では、条例のもとで道民を挙げた飲酒運転根絶に向けた取組が進められる中、今回の事案が発生したことに対し、「組織全体として重く受け止め、危機感を共有し、職員一人ひとりが、今一度、道職員としての自らの立場を自覚する」とともに、「飲酒運転をしない、させない、許さない」との条例の理念を心に刻み、「道職員による飲酒運転を起こさない」ことを決意。再発防止対策を徹底するとしている。

　具体的な行動としては、「飲酒運転根絶の日」の今月十三日から九月三十日までを「飲酒運転根絶取組強化期間」に設定。

　本年度の強化期間から、全職員が「飲酒運転根絶誓約書」に記名・押印し提出するとともに、宣誓書の内容を記載した飲酒運転根絶カードを作成し、職員が記名・携行する。併せて、執務室への「飲酒運転根絶道民宣言」掲示、管理職員によるきめ細やかな注意喚起の徹底、運転前八時間以内の飲酒を控えるなどの運行前の対応の遂行、各種研修の実施、職場単位での実践事例募集と全庁での共有といった取組を進めていく。

　また、企業や団体、行政機関などで構成する道飲酒運転根絶推進協議会に、人事担当部局職員が参加し、取組に反映していく。

　職員による飲酒運転が発生した場合に備え、本年度の強化期間から、庁内の迅速な情報伝達や速やかな公表のための仮称・交通違反速報室を人事課に設置する。

　職員は、飲酒運転で検挙された際、直ちに所属長に報告。所属長は速報室に連絡するとともに、事実確認等を行った上で、逮捕の有無にかかわらず、迅速な公表を基本とした。

　飲酒運転を行った職員に対しては、条例や取組の順守状況、個別の状況などによって、懲戒処分の量定を加重。その旨は、啓発用パンフレットにまとめ、職員本人や家族に周知徹底し、飲酒運転の抑止につなげる。

　また、職員が検挙された場合には、直ちに第一報を知事や副知事、速報室に報告するとともに、職員を派遣して情報収集や事故対応を行うほか、発生から二十四時間以内に報道発表することなどを盛り込んだ対応の基本フローを示した。

(道・道教委 2016-07-11付)