文科省委託「土曜授業推進事業」 モデルカリキュラム開発へ 道教委が本年度検討会議開く(道・道教委 2016-07-12付)
開発に当たっては、カリキュラム・マネジメントを重視する
道教委は八日、札幌市内の道第二水産ビルで二十八年度第一回道土曜授業カリキュラム等検討会議を開いた=写真=。文部科学省委託「土曜授業推進事業」の一環。義務教育課の波岸克泰主幹が同事業の趣旨や内容などを説明。本年度事業は、モデルカリキュラムの開発を中心に展開していくことを示した。
同事業は、質の高い土曜授業の実施に資するため、外部人材等の活用など授業を土曜日等に実施することの利点を生かした実践的な研究を行い、効果的な指導方法やモデルカリキュラムの開発などを行うとともに、その成果の普及を図るもの。
本年度は、栗山町立角田小学校など小・中学校十八校を実践校に指定。また、道土曜授業カリキュラム等検討会議を開き、事業推進のための指導・助言や、成果の普及の在り方についての協議、効果的なカリキュラムの在り方の検討などを行う。
第一回会議には、検討会議の委員や実践校の校長・教頭、教育局の担当指導主事、市町村教委の担当職員など四十人が出席した。
はじめに、義務教育課の波岸主幹が同事業の趣旨や内容などを説明した。
二十七年度の成果として、「子どもや保護者の意識の変容」「実践校の取組成果の普及」を図ることができたことを挙げた。
このうち、子どもの意識の変容について、実践校の小学校五・六年生や中学生を対象にしたアンケート調査の結果、「普段の授業が分かるようになった」「土曜日の生活が規則正しくなった」などと肯定的な回答が多かったことを報告した。
一方で、「土曜日の休みがなくなって疲れる」との回答があることも紹介し、「授業が分かるようになって楽しいという子どもの育成に、引き続き、取り組むとともに、子どもの負担感、疲労感をどう軽減していくか。土曜日も学校に行って良かったという、子どもの精神的な充実感、思いを高めていくことで、負担感、疲労感を軽減していく取組を進めたい」と述べた。
保護者へのアンケート結果では、七割以上が「土曜日の生活が規則正しくなった」と回答している一方、「学校の教育活動が分かるようになった」との回答は半分程度で推移していることから、「土曜日に授業を行っている趣旨や内容を、家庭や地域に伝え、共有して、一緒に活動していく取組が求められている」と指摘した。
本年度事業については、「土曜授業のモデルカリキュラムを具体的に示していくことを中心に展開していく」と説明。国の中央教育審議会教育課程企画特別部会の論点整理で挙げられた、「各教科等の教育内容を相互の関係でとらえ、学校の教育目標を踏まえた教科横断的な視点で、その目標の達成に必要な教育の内容を組織的に配列していく」などのカリキュラム・マネジメントを重視して取り組むとした。
会議では、このあと、土曜授業に関するカリキュラム等の在り方や、土曜授業の成果の検証方法などについての発表・協議を行った。
(道・道教委 2016-07-12付)
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