教頭の資質向上図る　札幌市学校経営全体研修会２日目

（市町村 2016-08-05付）

講義や講演などを行った

　札幌市教委は二日から二日間、市内のちえりあで二十八年度札幌市学校経営全体研修会を開催した＝写真＝。二日目は全市立学校の教頭が出席。学校経営力向上に向け、講義や講演を通して研鑚を積んだ。

　冒頭、長岡豊彦教育長があいさつ。学校経営の要の立場の教頭について、「校長のビジョンを具現化するなど学校全体を動かしている。多忙を極める中で一人で頑張るのではなく、負担軽減を図るなど組織として取り組んでほしい」と呼びかけた。

　また、命を大切にする指導の充実や夢を追う心の育成、体力向上などを重点に取り組んでいくよう求めた。

　このあと、引地秀美学校教育部長が札幌市の教育課題について、和田悦明児童生徒担当部長が豊かな心の育成について、檜田英樹教職員担当部長が教職員の人事・服務についてそれぞれ講義した。

　また、文部科学省初等中等教育局の長尾篤志視学官が学校経営における今日的教育課題について講演。長尾視学官は中央教育審議会の答申から「チームとしての学校」を実現するための方策として、「専門性に基づくチーム体制の構築」「学校のマネジメント機能の強化」「教員一人ひとりが力を発揮できる環境の整備」の三点を挙げた。

　次期学習指導要領の改訂については、各学校段階を通した教育のイメージ（検討案）を紹介。育成すべき資質・能力の三つの柱「知識・技能」「思考力・判断力・表現力等」「学びに向かう力、人間性」を掲げていること、各学校段階で育成すべき資質・能力を示していることも説明した。

　このほか、キャリア教育や特別支援教育、生徒指導についても解説した。

　午後からは政策研究大学院大学客員教授の貝ノ瀬滋氏が学校組織マネジメントについて講演。アクティブ・ラーニングの取組例やコミュニティ・スクールの概要等を説明した。

(市町村 2016-08-05付)