道教委が教員育成連絡協議会開く　不易の資質・能力など整理　「求める教員像」の方向性確認

（道・道教委 2016-08-16付）

教員の養成・採用・研修の一体的改革に向け、国に先がけて検討を進めている

　道教委は十日、札幌市内の道第二水産ビルで第二回道教員育成連絡協議会を開いた＝写真＝。国に先がけ、教員の養成・採用・研修の一体的改革に向け、検討を進めているもの。事務局が「北海道における求める教員像」の整理の方向性を提示。現行の教員像・教師像をベースに、中央教育審議会答申や各種調査結果、連絡協議会の論議などを踏まえ、「これまで教員にとって不易とされてきた資質・能力」と「これからの学校教育に求められる資質・能力」の両面で整理することにした。

　道教委では、教員の養成・採用・研修の一体的改革にかかわって、国の法整備に先がけた取組を開始。教員の育成ビジョンを共有するための教員育成指標を策定する前提として、本道の課題や地域特性を踏まえた、オール北海道の「求める教員像」策定作業を進めている。

　同連絡協議会は、その検討に当たり、有識者などからの意見聴取などを行うため、ことし六月に立ち上げた。

　文部科学省「総合的な教師力向上のための調査研究事業」のうち、「教員育成指標等の策定のためのモデル事業」の一環。

　第二回連絡協議会では、村上明寛総務政策局長が開会あいさつ。「全国的な調査研究も参考としながら、道内の教育関係者の声を反映させ、本道の地域特性等を踏まえた〝求める教員像〟や教員の育成指標を検討し、教員の養成・採用・研修を一体的に改革していきたい」と述べた。

　先進地視察やヒアリング調査の中間報告のあと、「北海道における〝求める教員像〟等に関するアンケート調査」について協議した。

　同調査は、本道の地域特性等を踏まえた「求める教員像」「教員育成指標」の検討の参考とするため、今月中旬から三週間程度をかけて実施。対象は、道内百七十九の市町村教委をはじめ、同数程度の市町村ＰＴＡ連合会、札幌市および十四管内の小・中・高校、特別支援学校の校長会代表。

　北海道の教員に必要と考える「資質・能力」や、教員のステージキャリアにおいて、それらを身に付けるべき時期などを尋ねる。

　連絡協議会では、事務局が実施案を説明。出席者からは、調査対象や実施時期、設問に関する意見が出された。

　続いて、事務局が「求める教員像」の整理の方向性案を提案。

　事務局案をみると、現在公表している「北海道の求める教員像」「札幌市の求める教師像」をベースにしながら、最新の中教審答申で示されている内容や、アンケートをはじめとする調査結果、連絡協議会での議論などを踏まえ、「これまで教員にとって不易とされてきた資質・能力」と「これからの学校教育に求められる資質・能力」の両面で整理している。

　「求める教師像」を示すに当たっては、基本的な考え方や今後の取組などとともに、報告書に取りまとめる。

　連絡協議会では、事務局の提案を受け、その内容等を協議した。

　今後は、アンケート調査を実施したあと、九月中旬以降に次回連絡協議会を開催。調査結果を報告するとともに、「求める教師像」の事務局案を示す予定。

(道・道教委 2016-08-16付)