児童生徒の英語力向上で道教委　独自の到達目標を設定　北海道スタンダート作成検討も

（道・道教委 2016-08-17付）

　道教委は、児童生徒の英語力向上について、国が示している成果指標のほかに、独自の到達目標を設定した。ことし六月に知事部局が「北海道におけるグローバル人材の育成に向けて（案）」を公表したことを踏まえたもので、「道立高校を卒業するすべての生徒に、英語で、少なくとも日常的なコミュニケーションができる力を確実に身に付けさせる」と定めた。また、具体的な取組として小中高一貫による北海道スタンダード（例・北海道版CAN―DOリスト）の作成などを検討している。

　国は、第二期教育振興基本計画（二十五～二十九年）において、中学校卒業段階で英検三級程度以上の生徒の割合が五〇％以上、高校卒業段階で英検準二級程度から二級程度以上の生徒の割合が五〇％以上という成果目標を掲げ、スーパーグローバルハイスクール事業などの各種施策を実施している。

　道教委では、道教育推進計画（二十～二十九年）の施策項目の一つに「国際理解教育の充実」を掲げ、国際社会の一員としての自覚をもち、国際社会において主体的に行動できる資質・能力を育成するため、ふるさと教育や英語教育の充実などの施策を展開。これらの取組を強化することによって、グローバル人材の育成に積極的に取り組むことを主眼として、国の成果指標とともに、道教委独自の到達目標を設定することになった。

　到達目標は、「道立高校を卒業するすべての生徒に、英語で、少なくとも日常的なコミュニケーションができる力を確実に身に付けさせる」と設定。今後、到達目標の具体的な水準を検討していく。

　また、具体的な取組の検討として、①小中高一貫による北海道スタンダード（例・北海道版CAN―DOリスト）の作成・活用②小中高の各段階に応じて到達度を把握する取組の実施―を挙げた。

　北海道版CAN―DOリストは、英語でできる具体的な行動をリスト化。発達段階に応じて生徒自らがチェックできるものを作成していく予定。

　今後、詳細な枠組み設計をした上で、三十年度からの新たな道教育推進計画に位置付け、計画的に推進していく。

(道・道教委 2016-08-17付)