道教委が道徳教育パワーアップ研究協議会 「考える道徳」を追究 190人参加し研鑚―道北会場(道・道教委 2016-08-18付)
講話やグループ別の演習・協議などを行った
【旭川発】道教委は十日、旭川トーヨーホテルで二十八年度道徳教育パワーアップ研究協議会(道北会場)を開催した=写真=。道内各地から百九十人が参加し、道徳教育の改善・充実に向けて研鑚。「考える道徳」の指導について理解を深めた。
協議会は、道内全域の小・中学校、特別支援学校などの道徳教育推進を担当する教師を対象としている。学習指導要領の一部改訂や本道の道徳教育推進上の課題等を共有。指導内容・方法等の改善に向けた協議・演習等を盛り込んでいる。
はじめに、道教委の担当者が本道における道徳教育の現状と課題を説明した。学校間や教師間の差が大きいことや、各教科等との役割分担・関連を意識した指導が不十分であることを課題として指摘。このほか、道徳教育における国の動向を解説した。
さらに、二十七年度に実施した道徳教育推進校アンケート結果を紹介。資料における登場人物の心情の読み取りに終始している授業や、教師の一方的な指導などによって、子どもたちが自分を見つめ直していない授業があることも課題に挙げた。
そのため、「考える道徳」の重要性を強調。道徳の教科化に向け、目標や指導内容を明確化した上で、道徳教育の全体計画や年間指導計画を作成するよう呼びかけた。
つぎに、元高知大学准教授で日本道徳教育方法学会理事、日本道徳教育学会評議員を務める田邊重任氏が登壇。「今、求められる道徳授業の在り方」をテーマに講話した。
学習指導要領の改訂など国の道徳教育の流れを解説。道徳科の目標を理解した上で、子どもたちの道徳的価値の自覚を促す発問を心がけるよう説いた。
指導の際は、道徳科の目標に迫るために様々な指導方法を駆使した上で、「考える道徳」を推奨。議論のための議論とならないようにすることや、問題解決的な学習は自己の生き方に関する問題の解決を中心とすることなどの留意点を伝えた。
このあと、小・中学校別にグループに分かれ、「議論する道徳」「考える道徳」に向けた授業づくりについて演習・協議。小学三年「正しいことは自信をもって よわむし太郎」、中学二年「自分で考え実行し責任をもつ ネット将棋」の指導案改善に向け、発問や学習活動を視点に意見交換した。
(道・道教委 2016-08-18付)
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