文科省「教育課程研究指定校」 天塩高・天塩中など10校 指導・評価方法等の工夫改善―道教委(道・道教委 2016-08-22付)
道教委は、文部科学省委託事業「教育課程研究指定校事業」の二十八年度研究指定校を決定した。伊達緑丘高校(地理歴史)、天塩高校・天塩町立天塩中学校(校種間連携)など十校。指定期間は二年間で、研究主題を設定して学習・指導方法および評価方法の工夫改善に関する実践研究を進め、その成果を全国に普及する。各学校での指導改善の参考資料とするとともに、今後の教育課程や指導方法の改善を図っていく。
実践研究の内容は、各教科等の課題に基づいて各学校で研究主題を設定し、学習・指導方法および評価方法の工夫改善について実践研究を行う。
具体的には、①基礎的な知識・技能の習得やそれらを活用して課題を解決するための思考力・判断力・表現力等の育成を重視した学習指導②他者との協働性を重視した言語活動を取り入れた学習指導③学習の見通しや振り返りの活動を取り入れたり、実社会・実生活とのかかわりを踏まえたりすることなどによって、生徒に主体性をもたせたり、有用性を実感させたりする学習指導―を実施していく。
評価方法の工夫改善については、学習・指導方法の工夫改善と一貫性をもった形で取り組み、「ペーパーテストのみによらない多様な評価方法による観点別学習状況の評価」「“関心・意欲・態度”または“思考・判断・表現”の観点における評価方法の工夫改善」「基礎的・基本的な知識・技能だけではなく、それらを活用した思考力・判断力・表現力をも評価するために効果的なペーパーテストの工夫改善」に取り組んでいく。
指定校のうち、天塩高・天塩中では、校種間の連携による教育課程の編成、指導方法の工夫改善に関する研究に取り組む。
研究主題は、義務教育段階における学習状況を踏まえた、高校における学習指導や学習評価の改善・充実、および系統性のある指導計画の作成。
二年間で、「教科指導等の工夫・改善に向けた取組の実施として、研究授業および研究協議を通じた主体的・協働的な学びや、課題発見・解決のある学びの過程に焦点を当てた教科指導等の工夫改善」「教科ミーティングの実施として、“天塩町教育研究協議会”における教科研修への参加、教科ごとの研究主題の設定」「先進校の視察」「連携教育研究会議の実施」「小・中学校、高校での学習の系統性を重視した教育課程の編成・実施・系統性のある指導計画の作成および工夫改善」に取り組む。
また、他校種との交流による課題の共有を図り、中間報告書の作成、報告書の作成とともにウェブページによる研究成果の普及を進める。
研究指定校はつぎのとおり。
▽釧路東高(国語)
▽伊達緑丘高(地理歴史)
▽函館西高(公民)
▽帯広柏葉高(数学)
▽別海高(芸術科・音楽)
▽稚内高(芸術科・書道)
▽浦河高(総合的な学習の時間)
▽苫小牧総合経済高(商業)
▽名寄産業高(家庭)
▽天塩高・天塩中(校種間連携)
(道・道教委 2016-08-22付)
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