道教委が教職員研修見直し 効果的・計画的な体系整理 新研修の一部は29年度から実施へ(道・道教委 2016-08-23付)
道教委は、教職員研修業務の見直し作業を進めている。道教委が実施する教職員研修において、「職制を含めたキャリアステージに応じた研修が十分に整理されていない」「〝組織マネジメント力〟や〝学校経営力〟をねらいとした研修が少ない」などと現状を分析。「効果的・計画的な研修体系の整理を行う」「初任段階教員研修から管理職研修に至るまでの〝基本研修〟の内容等を見直す」ことなどが必要と判断し、教員育成連絡協議会の協議なども踏まえ、研修の内容・方法を見直す。見直し後の新たな研修については、三十年度から実施予定。可能なものは、先行して二十九年度から行う考え。
昨年十二月の中央教育審議会答申「これからの学校教育を担う教員の資質能力の向上について~学び合い、高め合う教員育成コミュニティの構築に向けて」では、「これからの時代の教員に求められる資質能力」を提示。
「これまで教員として不易とされてきた資質能力」に加え、「自律的に学ぶ姿勢をもち、時代の変化や自らのキャリアステージに応じて求められる資質能力を生涯にわたって高めていくことのできる力」「情報を適切に収集し、選択し、活用する能力や知識を有機的に結びつけ構造化する力」などが必要としている。
また、アクティブ・ラーニングの視点からの授業改善などの「新たな課題に対応できる力量を高めることが必要」とするとともに、「〝チーム学校〟の考えのもと、多様な専門性をもつ人材と効果的に連携・分担し、組織的・協働的に諸課題の解決に取り組む力の醸成が必要」と指摘している。
道教委では、これらを踏まえて教職員研修業務について分析し、大きく四点の課題を挙げた。
第一に、道教委実施の教職員研修では、「職制を含めたキャリアステージに応じた研修が十分に整理されていない」と分析。「効果的・計画的な研修体系の整理を行う必要がある」と判断した。
第二に、「〝組織マネジメント力〟や〝学校経営力〟をねらいとした研修が少ない」ことから、「初任段階教員研修から管理職研修に至るまでの〝基本研修〟の内容等を見直す必要がある」とした。
第三には、「複数の課・諸機関で実施している研修があるが、より一層質の高い研修を実施するため、研修の事務業務を一元化する必要がある」ことが課題とした。
第四に、広域分散型という本道の特色を踏まえ、受講者の研修会場への移動時間の長さを考慮。「遠隔研修やオンデマンド研修を積極的に導入する必要がある」ことを挙げた。
これらの課題分析を受け、研修の内容や方法の見直し作業を進めている。道教委では現在、道教員育成連絡協議会において、教員の養成・採用・研修の一体的改革に向け協議中。その内容も参考にしながら検討を進め、見直し後の新たな研修を三十年度から実施する予定。一部、可能なものは二十九年度から先行して行っていくことにしている。
(道・道教委 2016-08-23付)
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