道教委と道特長会などが文教懇 意図的・計画的に育成 管理職候補者等の人材確保
(道・道教委 2016-08-24付)

道教委・道特長会文教懇
道教委回答をもとに意見交換

 道教委と道特別支援学校長会(五十嵐利裕会長)、道特別支援学校副校長・教頭会(竹内哲会長)、道公立学校事務長会(永井進会長)との二十九年度文教施策に関する教育懇談会が二十二日、道庁別館で開かれた=写真=。三団体の要望に対して、道教委が回答。ミドルリーダーや管理職候補者の人材確保のため、「意図的・計画的な人材育成に向けた具体的な方策を検討していきたい」などと回答した。=回答内容は後日掲載=

 道特別支援学校長会など三団体は六月、道教委に対して、本道の特別支援教育の推進など大項目六項目・小項目三十項目にわたって要望。また、道特別支援学校長会は、インクルーシブ教育システム構築推進のための特別支援学校の在り方などを提言した。

 懇談会には、道教委から磯貝隆之学校教育局特別支援教育担当局長など、三団体からはそれぞれの会長をはじめとする役員が出席した。

 冒頭、磯貝学校教育局特別支援教育担当局長があいさつ。「次期学習指導要領の改訂に向けた国の動きを注視しながら、校長会をはじめとする関係団体と、これまで以上に連携を密にして、本道の特別支援教育の一層の充実を図っていきたい」と述べた。

 三団体を代表して道特別支援学校長会の五十嵐会長があいさつに立ち、「今後、ますます特別支援教育が果たす役割は大きくなることから、道教委と私たちが一堂に会して、文教施策に関して懇談を行う意義はとても大きなものがある」と述べ、懇談会の成果に期待を寄せた。

 懇談では、三団体が要望概要を説明し、道教委回答をもとに意見交換した。

 緊急・重点要望事項などに対する道教委回答をみると、インクルーシブ教育の進展などにかかわって、小・中・高校の管理職を対象とした特別支援教育研修会の必修化について、「現在検討している教職員研修業務の見直しの中で検討していく」とした。

 生徒の進路支援にかかわり、関係機関に対する合理的配慮の考え方などの周知については、「改正障害者雇用促進法等にかかる今後の国の施策動向を注視しつつ、関係部局とも連携して取り組んでいきたい」と回答した。

 スクールバス運行の安全を確保する対策の立案・実施については、「契約書に事業者だけではなく、学校実施の研修を明記している」と説明するとともに、「各学校の要望を踏まえ、業務処理要領の改善などに努めていく」との考えを示した。

 校舎や寄宿舎の改修などの計画的な推進の要望に対しては、「児童生徒の安全面や学校運営等に支障がないよう、大規模改造工事等の事業実施のほか、緊急性の高いものから必要な補修を行うなどしていく」と回答。また、道が策定予定の二十八年度以降の「新たな行財政改革の取組」を踏まえ、適切な施設・設備の整備に努めるとした。

 ミドルリーダーや管理職候補者の人材確保については、「校長会等と連携を図りながら、来年度から再開する道立特別支援教育センター長期研修の成果等を周知するなど、意図的・計画的な人材育成に向けた具体的な方策を検討していきたい」と回答した。

(道・道教委 2016-08-24付)

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