札幌新川高がディベート学習 技術磨き思考力養う 外部講師からポイント学ぶ
(学校 2016-08-24付)

新川高ディベート学習
25年度からディベート学習に取り組んでいる

 札幌新川高校(武内達也校長)は十七日、同校でディベート講演を開催した。=写真=一年生三百二十一人が参加。ディベートの特徴や主張を伝える技術について理解を深めた。

 同校では二十五年度から総合学習としてディベート学習を実施。倫理的思考力の育成や、異なる意見を柔軟に取り入れる力を養うことをねらいとしており、前年度から講演を取り入れた。

 本年度はディベート学習を全四回実施。本講演を踏まえて十月にクラス内で肯定派・否定派に分かれ、ディベート試合を開催する。

 この日は講師として北海道科学大学未来デザイン学部の佐々木智之准教授が講演した。

 佐々木氏は冒頭、ディベートについて、「お互いを高め合う知的な活動」と説明。「ディベートで大切なことは相手に勝つことだけではなく、審判や聴衆を説得させること」と強調した。

 続いてディベートが成り立つ要素や特徴について説明。一つの事例を複数の視点から考えることや、自分の主張における論拠を明確に示すことの大切さを解説した。

 ディベートの楽しさとしては、論題の背景を知ること、準備段階で相手の主張を予想し深く考えること、仲間と議論をつくることなどを挙げた。

 意見を主張する際には、受け手に分かりやすく伝えることが重要と説明。受け手が話を聞いてみたいと思わせる話し方が大切と呼びかけた。 

 また、伝える技術の基本として、ア行を多く用いた早口言葉や、〝さしすせそ〟を鮮明に発音する練習をさせた。

 このほか、例題として「スマートフォン」や「本校における服装自由化」を例に、メリット・デメリットを考えさせた。生徒たちは、限られた時間内で活発に意見交換をしていた。

 このあと、大学生六人が模擬ディベートを展開。「十八歳選挙権の是非」をテーマに論じ合った。観覧した生徒は、「どちらの側も具体的な主張があり、相手の主張には的確に反論していて、説得力があった」と話していた。

 模擬ディベートを受けて生徒たちは、肯定派・否定派に分かれ、「日本はコンビニエンスストアの深夜営業を禁止すべきか」をテーマに立論。十月から行われるディベート試合に向けて準備を進めた。

(学校 2016-08-24付)

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