上川局が「学校力」向上ガイドライン オール上川で生きる力を 学校・授業改善へ独自に作成
(道・道教委 2016-08-30付)

 【旭川発】上川教育局は、上川「学校力」向上ガイドラインを策定した。オール上川ですべての子どもたちの生きる力を育んでいくため、局独自で策定したもの。①学校マネジメント②人材育成―の二つのベクトルを設定。学校の改善サイクルの実質化・迅速化や、授業改善につながる校内研究の重点化など計六項目を盛り込み、各学校においてベクトルに沿った取組の展開を促す。

 学校を取り巻く環境や社会が変化を迎え、様々な教育課題が顕在化している中、道教委では、学校が一体となった組織的な力が生む教育力、個々の教員の力に過度に依存しないチーム力、学校の自己改革力の三点からなる「学校力」を重視。その向上を図り、管理職のリーダーシップのもと、一つのチームとなった包括的な学校改善を進めるとともに、将来のスクールリーダーの輩出を図る「学校力向上に関する総合実践事業」を全道的に展開している。

 ガイドラインは、そうした背景を受けて、局が独自に策定したもの。

 ガイドラインをみると、「学校マネジメント」「人材育成」の二つのベクトルを設定。計六項目を設け、取り組むべき方策を位置付けている。

 ガイドラインにおける二つのベクトルと、取り組むべき方策はつぎのとおり。

【学校マネジメント】

▼学校の改善サイクルの実質化・迅速化

▽学校経営ビジョンの明確化および全教職員とのビジョンの共有化

▽学校関係者評価と連動したマネジメントサイクルの年間複数回実施

▽PDCAサイクルを迅速に回す校内体制の確立

▽各種データに基づく現状・課題の徹底的な分析

▽SMARTの考え方に基づく目標設定

▽目標の進行管理を通じた組織力強化

▽全国学力・学習状況調査等の当日採点および指導の改善への反映

▽各種標準学力テストの改善サイクルへの効果的位置付け

▽外部からの継続的な指導助言

▼教職員が子どもと向き合う時間の確保

▽学校行事の精選、会議の厳選や長期休業中への移行

▽朝の打ち合わせ、職員会議の見直し

▽定時退勤日の設定

▽管理職・一般教員・事務職員間の役割分担の見直し

▽学校運営・教育活動に地域人材が参画する仕組みの活用(コミュニティ・スクールの導入の推進)

▼学校経営の成果・課題の積極的な情報提供

▽学校ホームページの随時更新

▽学校だよりの内容の充実

▽授業の積極的な公開

▽学校見学の積極的な受入れ・参加

【人材育成】

▼若手教員や将来のスクールリーダーの計画的な育成を目指した総合的な取組

▽管理職等による日常的な授業参観や授業研究

▽計画的な放課後のテーマ別研修

▽ジョブシャドーイングの取組やメンターチームの編成

▽コンプライアンス確立にかかわる職場研修や個人面談の実施

▽教職員個々の目標設定とフォローアップを通じたチーム貢献力の育成

▼日常授業の改善に直結する校内研究(研修)の重点化

▽校内研究(研修)の抜本的見直し

▽優れた教育技術や効果的な教材の積極的共有

▽ミニ研修やワークショップ型研修の充実

▽放課後のテーマ別研修の実施

▽各種研修会参加後の報告会等による確実な環流

▽ICT機器を活用した分かりやすい授業づくりに向けた研修の実施

▼特別な支援を要する児童生徒への指導や支援の充実に向けた教員の指導力向上を図る取組

▽校内研修プログラムおよび『校内研修プログラム活用事例集』の活用

▽『通常の学級における特別支援教育の視点を生かした実践事例集』を活用した研修の実施

(道・道教委 2016-08-30付)

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