本道初「カエルキャラバン」　楽しみながら防災学ぶ　札幌市平岸高台小で開催

（学校 2016-09-09付）

けが人に見立てた人形を運び、タイムを競った

　札幌市立平岸高台小学校（池田哲也校長）は八月二十七日、北海道では初めてとなる子ども向け防災訓練「イザ！カエルキャラバン！」を実施した。約七十人の児童が、バケツリレーや水消火器を使った的当てゲームといった様々な体験プログラムに挑戦。楽しみながら防災に関する知識を身に付けた。

　阪神淡路大震災十周年事業として十七年に始まったこのイベントは、各種プログラムに参加することでもらえる共通通貨（カエルポイント）と参加者が持ち寄ったおもちゃをオークション形式で引き換えるというもの。次世代を担う子どもを中心とした家族を対象に、震災時に必要な知恵や技を楽しく身に付けてもらうことをねらった。現在は国内のみならず、インドネシアやフィリピンなど海外にも広がりをみせている。

　この日、豊平区や南平岸地区町内会連合会、札幌平岸高校のボランティア部などが運営に携わった。

　児童は防災体操を行ったあと、二チームに分かれてバケツリレーに挑戦。ポリバケツや鍋に水をくみ、声をかけ合いながら、つぎつぎと手渡してチームワークを競った。

　各ブースでは、ジャッキを用いてけが人をがれきの下から救出する方法を学ぶ「ジャッキアップゲーム」のほか、Ａ４のコピー用紙とラップを活用した簡易食器づくりなどを実施。毛布で担架をつくり、けが人に見立てたカエルの人形を運ぶタイムトライアルでは、上位タイムを目指して真剣に取り組んだ。

　このあと、おもちゃオークションを開催。子どもたちは、プログラムに積極的に参加してためたカエルポイントと目当てのおもちゃを交換し、満足そうな表情を浮かべていた。

(学校 2016-09-09付)