札幌市中学校長会が法制・経営研　子に基本となる学力を　札商の高向会頭が講演

（関係団体 2016-09-12付）

講演を通して、学校経営者としての資質・能力の向上を図った

　札幌市中学校長会（大塚伸一会長）は七日、ホテルライフォート札幌で二十八年度法制・経営研修会を開催した＝写真＝。札幌商工会議所会頭の高向巖氏が「中学校の先生方にお願いしたいこと」と題して講演。講演を通して学校経営者としての資質・能力の向上を図った。

　冒頭、大塚会長があいさつ。これまでの同研修会を振り返ったほか、今回講演する高向氏が教育に対して強い思いや信念をもっていることにふれ、「中学校教育に責任をもつ私たちにとって、本日の講演は大変刺激になる」と話した。

　続いて、高向氏が講演。学生生活のほか、日本銀行に入り、様々な経験を経て北洋銀行の頭取になるなど自身のキャリアを紹介した。

　北海道拓殖銀行の経営破たんについて、「経営者が報告を聞くだけで末端を見ていなかったのではないか」と原因を分析。自身の経営論から校長に対して、「先生方の意見を聞いた上で校長が判断することが大切」と話した。

　人材育成については、グローバル化の流れから国際競争力をもつ人材の育成を求めたほか、日本の教育について、「まず子どもたちには基本となる学力が必要」と話した。

　質疑応答では、「トップダウン方式を用いたとき、教員が同じ方向を向くように仕事をするにはどのような取組が必要か」という質問に対し、「議論を重ねて落としどころを見つけてほしい」と回答した。

　また、「社会に出ていく子どもたちをどう育てるべきか」という質問には、「子どもたちには様々な生き方がある。子どもが好きなことや熱中することをたくさんさせてほしい」と答えた。

(関係団体 2016-09-12付)