道小第５９回教育研究小樽大会　挑戦する子育む学校経営を　分科会や記念講演などで研鑚

（関係団体 2016-09-13付）

小樽市で開かれた研究大会

　【小樽発】道小学校長会（松井光一会長）は九日から二日間、小樽市民会館を主会場に、第五十九回教育研究小樽大会を開催した＝写真＝。大会主題「新たな知を拓き　人間性豊かな社会を築く日本人の育成を目指す小学校教育の推進～北の大地から世界を見つめ、新しい社会の形成に向けて挑戦する子どもを育む学校経営の推進」のもと、講話や分科会、記念講演などを行い、学校改善や学校教育の向上を目指して理解を深めた。

　初日の開会式では、はじめに松井会長があいさつ。「かつて、東日本大震災で被災した岩手県は、全国に向け、〝一緒に悲しむことよりも、あなたの仕事を一生懸命やってほしい〟とメッセージを残した。私たちもこの研究大会で研修することが、全道の台風被害に遭った人を元気にする」と強調。「大会において、未来を見据え、“チーム北海道”として進む道小としての結束力を高め、学校改善と、本道教育の質の向上のために、大いに研修していこう」と呼びかけた。＝松井会長のあいさつ概要は後日掲載＝

　引き続き、大会実行委員長を務める小樽市立稲穂小学校の寺澤真校長があいさつに立ち、「社会情勢の変化に伴い、子どもたちに協調性をはじめ、より良い社会や自らの幸福な人生を創造する力を身に付けさせることが重要」と訴えた。その上で、大会で得た成果を今後の学校経営で生かすよう呼びかけた。

　続いて、後志教育局の武田信吾局長、小樽市の森井秀明市長、全国連合小学校長会の大橋明会長がそれぞれ来賓あいさつ。

　武田局長は、教員が自ら資質・能力を高めていく姿勢の重要性を指摘し、「若手教員を中心とした研修を実施するなど、研修体制を整備してほしい」と要請。森井市長は、ことし五十周年を迎えたおたる潮まつりにおいて、市内すべての小中・学校が参加したことにふれ、「子どもたちのエネルギーが、まちの発展につながっている」と述べた。

　大橋会長は「学習指導要領の改訂など、教育改革が進んでおり、今ほど校長のリーダシップが求められている時期はない」と強調し、大会の成果に期待を寄せた。

　このあと、武田局長が「社会で生きる実践的な力の育成」「豊かな心と健やかな体の育成」「信頼される学校づくりの推進」「地域全体で子どもたちを守り育てる体制づくりの推進」の四つをテーマに講話を行った。

　午後からは、「学校経営」「教育課程」「指導・育成」「危機管理」「教育課題」の五つの研究領域から「経営・ビジョン」「知性・創造性」など十三の分科会を開き、地区校長会や学校の取組についての発表をもとに研究協議を行った。

　二日目は、精神科医で立教大学現代心理学部映像身体学科の香山リカ教授が「子どもの心のバランスとケア」と題して記念講演を行った。

(関係団体 2016-09-13付)