第６６回道公立小中事務研究大会　学校運営への参画意識を　釧路に４００人参集し実践成果交流

（関係団体 2016-09-15付）

釧路市での開催は４回目、３６年ぶり

　【釧路発】道公立小中学校事務職員協議会（常陸敏男会長）は八日～九日の二日間、釧路センチュリーキャッスルホテルで「第六十六回道公立小中学校事務研究大会」を開催した。釧路市での開催は今回で四度目、三十六年ぶりとなる。全道の会員や教育関係者約四百人が参加し、講演や分科会を通して日常の実践と研修の成果を交流した。

　あいさつに立った常陸会長は、はじめに八月下旬から立て続けに本道を襲った台風の影響で、被害に遭った人々に対してお見舞いの言葉を述べた。

　その上で、昨年十二月に示された中央教育審議会答申「チームとしての学校の在り方と今後の改善方策について」にふれ、「学校事務職員が、これまで以上に積極的に学校運営に参画することが期待されている」と強調した。

　吉田美代子釧路大会実行委員長は「〝チーム学校〟のもと、道教委の新たなミッション加配や教員の事務負担軽減のための学校事務など次々と課題が提起されている」と述べ、二日間の研究成果が学校現場で発揮されることを期待した。

　石川忠博釧路教育局長、蝦名大也釧路市長の祝辞に続いて、釧路社会的企業創造協議会の櫛部武俊副代表が「希望をもって生きる釧路チャレンジ―生活困窮者支援から共生社会を臨む」と題して講演した＝写真＝。

　櫛部氏ははじめに、人口減少問題にふれながら、「今後、人口減少が加速度的に進行する」と危機感を示すとともに、歯止めに向けた対応策を早期に講じる必要があるとの考えを示した。

　釧路市内における生活保護受給者の増加や高齢化などの課題にふれながら、それぞれの課題に対応した自立支援と共生支援を講じたことを説明した。その上で、「一人ひとりを支えていくという観点では、福祉と教育は同じではないか」と訴えた。

　このあとの分科会では、第一分科会が「学校財政財務活動の具体的展開」、第二分科会が「保護者負担の現状と公費化の取組」、第三分科会が「学校づくりと学校事務」、第四分科会が「学校運営と事務職員」、第五分科会が「保護者負担の解消は可能か？」のテーマのもと、複数の問題提起レポートを通して論議を深めた。

(関係団体 2016-09-15付)