学校教育の円滑運営目指し　第３５回道公立学校事務長研究協議会

（関係団体 2016-09-14付）

「教育改革と事務長の役割」をテーマに開催

　道公立学校事務長会（永井進会長）は八日から二日間、ホテルライフォート札幌で第三十五回道公立学校事務長研究協議会（四十周年記念大会）を開催した＝写真＝。「教育改革と事務長の役割」をテーマに、全道から約二百三十人が参加。冒頭、永井会長が「皆さんにとって有意義な協議会となるよう期待する」と二日間にわたる研究協議会の開会を宣言した。このあと、映画監督の田中光敏氏の記念講演や、道教委からの講話、各支部からの研究発表・研究協議が行われ、今後の学校事務の在り方等について研鑚を積んだ。

　今大会は、道公立学校事務長会創立四十周年記念大会として開催された。

　永井会長が開会あいさつ。事務長会の歴史を振り返るとともに、①道立学校の事務改善②就学支援金、奨学給付金③事務長の昇任選考―の三点にふれた。

　①では、「より具体的な案を示していくためのワーキンググループを組織して、取りまとめていきたい。学校事務の将来を決定付ける重要な取組」と位置付けた。

　②③については、「次年度に向けて業務負担等について協議を進める」「事務主任が選考対象となったことから、意欲のある人が事務長を目指すことを期待している」とした上で、「事務長を取り巻く環境はますます多岐に及ぶが、新任の事務長、職務換職員に対し、どういう体制でサポートしていけるかを検討していきたい」と述べた。

　引き続き、来賓として道教委の村上明寛総務政策局長、道高校長協会の大鐘秀峰会長、道特別支援学校長会の石川大副会長があいさつした。

　村上局長は、グローバル化の発展や情報通信技術の進展など変革する社会の中で、「地域社会を支える教育の役割がますます重要になる」と強調。事務長の職責として、「知識や組織運営能力をさらに身に付け、学校運営に積極的にかかわっていくことが求められている。今後も、リスクマネジメントに取り組む意識をもち、良好な職場環境づくりをしていただきたい」と要請した。

　大鐘会長は、高校教育を取り巻く様々な改革を挙げながら、「学校改革の全体像を把握し、教職員全体の動きに注目していただきたい」と要請。「教育の協働体制構築および学校組織力の向上に資する、事務職員の業務遂行力に期待している」と期待を寄せた。

　石川副会長は、特別支援教育の変遷にふれながら、「教務と事務が一体となりチーム学校として課題に取り組み、保護者や道民から信頼される学校を築かなければならない」と述べた。その上で、「パートナーシップをより一層充実させ、円滑な学校運営に尽力を」と呼びかけた。

　引き続き、映画監督で㈱クリエーターズユニオン代表取締役の田中光敏氏を講師に迎え、「映画に学ぶ～海難１８９０の製作現場より」と題して記念講演。また、道教委総務政策局の岩渕隆総務課長が講話を行った。

　このほか、研究協議では渡島支部が「ソフトウエアの資産管理について」、桧山支部が「町立移管業務について」、胆振支部・日高支部が「仕事の進め方に課題を抱える職員の指導方法について」研究発表を行うなど、業務の円滑な運営に向けて研鑚を積んだ。

(関係団体 2016-09-14付)