道教育振興会が女性フォーラム　〝ネットは玄関の外側〟　トラブル回避のコツ学ぶ

（関係団体 2016-09-09付）

「ネットトラブルから子どもたちを守ろう！」をテーマに開催

　道教育振興会（紺野忠一郎会長）は二日、札幌市立中島中学校で第二十回教育を考える女性フォーラムを開いた＝写真＝。テーマは「ネットトラブルから子どもたちを守ろう！Ｐａｒｔ２～安心・安全に使うために（インターネット企業からの提案）」。グリー㈱安心安全チームマネージャーの小木曽健氏が講演し、ネットの特色や課題を説明した。ネットでの公開を、自宅の玄関ドアの張り紙にたとえ、「インターネットはすべて玄関の外側」と注意喚起。「日常生活でやっていいことは、ネットでやっても大丈夫。日常生活でやってはいけないことは、ネットでもやってはいけない」と、ネットを安全に利用するコツを伝授した。

　約百人が参加したフォーラムでは、紺野会長が開会あいさつ。フォーラムの目的などを説明し、「きょうの成果をもち帰り、あすからの実践に役立ててほしい」と呼びかけた。

　続いて、小木曽氏が「正しく怖がるインターネット～事例に学ぶ情報モラル」と題して講演した。

　小木曽氏は、インターネットについて、「一度掲載したら、取り消すことができないものを世の中に発信しているのが、ネットに掲載するということ」と説明した。

　また、ＳＮＳ（ソーシャル・ネットワーキング・サービス）には、「人と人とを結び付ける」「人と人との結び付きをより深める」機能があると解説。同様の機能をもつものは以前から存在したが、広まるスピードと範囲が格段に大きくなっており、そのことによって、〝ネット炎上〟の問題が起きていると指摘した。

　〝ネット炎上〟では、短時間で個人の実名や顔写真、住所などの個人情報が特定され、広範囲に公開されてしまう。たとえ匿名でネットを利用していても、「個人情報とは言えない些細な情報を寄せ集めて、個人情報を特定できる」「〝友達限定〟で公開しても、スクリーンショットを通して拡散する」など、「その情報に外へ飛び出すパワーがあれば、必ず広まる」ことを、実例を挙げて説明。ネットに情報を載せることは、そのコントロールを諦めることと同義であるとした。

　また、モラルに反した動画を安易に投稿した結果、〝ネット炎上〟を招いて、個人情報が拡散され、その後の就職や結婚などに悪影響を与えた事例を紹介。「今の振る舞いが、五年後、十年後の自分を苦しめる」と警告した。

　その上で、「日常生活とネットは同じ。日常生活でやっていいことは、ネットでやっても大丈夫。日常生活でやってはいけないことは、ネットでもやってはいけない」と、ネット利用で失敗しないための留意点を伝授した。

　ネットを利用することは、自宅の玄関ドアに張り紙をしているようなものとたとえ、「インターネットはすべて玄関の外側」と注意喚起。玄関ドアに張り出せるものは、ネットで公開しても大丈夫だが、張り出せないものを公開してしまうと、個人情報の拡散などの危険性があると訴えた。

(関係団体 2016-09-09付)