釧路市教育振興会と釧路教育振興会　今日的課題を共通理解　合同教育講演会に２２９人参加

（関係団体 2016-09-09付）

講演する菅原教育指導監

　【釧路発】釧路市教育振興会（谷川富成会長）・釧路教育振興会（中嶋嘉昭会長）は八月二十七日、釧路センチュリーキャッスルホテルで第三十六回合同教育講演会を開催した。釧路市・釧路管内の小・中・高・特別支援学校の校長、副校長、教頭、主幹教諭、教諭のほか、教育委員会職員など二百二十九人が参加。道教委の菅原行彦教育指導監の講演を通して、教育の今日的課題について共通理解を図った。

　冒頭、釧路教育振興会の中嶋会長があいさつ。昨年、児童虐待の件数が過去最多になったことにふれ、「相談や通告の件数が増えたことにもよるが、最近の核家族化による孤立や貧困による影響も考えられる」とし、「子どもは親を選べないが、生きる権利はある」と述べた。

◆接続と連続テーマに菅原教育指導監講演

　続いて、管内教委連教育長部会の富澤泰部会長、釧路市教育委員会の山口隆教育委員長の祝辞のあと、道教委の菅原教育指導監が「教育の今日的課題～接続と連続」と題して講演した＝写真＝。

　はじめに、菅原教育指導監は高・大接続改革について、①十分な知識・技能②自ら解を見いだしていく思考力・判断力・表現力③協働して学ぶ態度の学力―の三要素が重要と説き、「これは高校教育だけではなく、小・中も関係してくる」と強調。アクティブ・ラーニングの視点からの授業改善を求めた。

　また、中・高一貫教育については、登別明日中等教育学校の仕組にふれ、「三・四回生の充実期がカギとなる。高校入試がないので、十分に授業ができる」と説明し、授業に空白期間がないことを強調した。さらに、小・中一貫教育については、中標津町立計根別学園の取組を紹介し、視察して学んでほしいと訴えた。

　総じて、「接続と連続」の重要性を説き、どこかに空白はないかを日常的に考え、授業の連続を大切にするよう力説した。

(関係団体 2016-09-09付)