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札幌市立高生２５００人が職場体験　将来の進路の参考に　２００以上の事業所が協力
（市町村 2016-09-23付）

工事を見学し、建設業の役割を理解した

　札幌市教委と札幌市立高校・特別支援学校長会（石黒清裕会長）は、市内二百以上の事業所で職場体験学習を実施している。八～十一月のうち、八日間の日程で開催し、市立高校全校の一・二年生など合わせて約二千五百人が参加。建設現場の見学やＣＭ制作などを体験、将来の生き方や進路について考える。

　市教委では、将来の生き方や進路について考えさせる進路探究学習を推進。十六年度から職場体験学習を実施している。

　八月中旬には、岩田地崎建設㈱の工事現場で職場体験を実施した＝写真上＝。現地では現場代理人の村田靖氏が札幌医科大学付属病院の敷地内で進められている教育研究施設改築現場の地上や地下を案内。工事の概要や施工工程を説明したほか、建設用語も分かりやすく解説した。工事以外にも地域の清掃活動を行っていることや、防犯の取組として、仮囲いに照明を設置していることも紹介した。

　生徒は、普段は目にすることのできない作業の様子から、建設業に対する理解を深めた。

　十四日には市教委で「北海道広告業協会の協力によるＣＭ作成」を開催＝写真下＝。講師は、㈱ノヴェロの綿谷克彦氏と㈱アド・ビューロー岩泉の三上智広氏、北海道広告業協会事務局長の藤原裕倫氏が務めた。

　はじめに、広告業の種類やＣＭの制作手順、広告がもたらす効果などを説明した。

　絵コンテ制作に向けて発想を柔らかくする連想ゲームを実施したあと、十代向け選挙参加促進キャンペーンを想定して絵コンテ制作を行った。広告主から、「先日行われた参議院議員通常選挙における道内の十八～十九歳の投票率が四二％と全国平均を下回った。この事実を踏まえ、道内の選挙権をもつ十代を対象に、もっと選挙に目を向け参加するよう呼びかけ、投票率を向上させたい」との依頼を受けたと仮定した。

　参加者は三グループに分かれて作業を行った。アイドルの選挙をモチーフに、独自のストーリーを展開したり、「選挙は堅苦しくない！」と選挙に親しみやすいキャッチフレーズを盛り込んだりする工夫を凝らした絵コンテを制作。堂々とプレゼンテーションを行った。

　このほかの事業所では、看護師体験や模擬裁判などを実施。今後は九月の下旬から十一月上旬にかけて、約五百六十人の生徒が職場体験を行う。