殺人事件発生受けて旭川市教委　子の安全確保へ対応迅速　神居・忠和地区６校に見守り等要請

（市町村 2016-09-20付）

　【旭川発】十三日、旭川市神居三条のアパートにおいて、家族三人が亡くなる殺人事件が発生した。これを受け旭川市教委は、現場付近の市立神居中学校で部活動中の生徒の安全を確保するため、学校側に保護者による送迎を要請。犯人が周辺に潜む可能性が低いという道警の認識を確認したことを踏まえ、翌十四日は神居地区と忠和地区の小・中学校六校で、保護者による送迎や、教職員が通学路で児童生徒の登校を見守るよう促した。十五日からは六校すべてで通常どおりの体制をとっている。

　事件現場は市立神居小学校、神居中付近のアパート。同日午後五時十五分に帰宅した会社員の夫が、死亡した三人を発見し通報した。

　これを受け市教委は、部活動で居残っていた神居中の生徒の安全を確保するため、学校側に対し保護者による送迎を要請。同時に、すでに帰宅している児童生徒の安否確認を求め、問題がないことを確認した。

　道警は十四日、犯人が周辺に潜んでいる可能性が低いとの認識を示し、市教委に対して児童生徒の集団登校等の措置を要請しなかった。市教委は、児童生徒の心身のケアのため、神居小、神居中、神居東小学校、神居東中学校、忠和小学校、忠和中学校の六校に対し、教職員による児童生徒の登校の見守りを求めた。

　加えて、保護者による送迎を推奨し、不可能なら一人で行動せず集団で登校するよう呼びかけた。

　このほか、市内小学六年生を対象とした全市ミュージカル鑑賞事業は予定どおり実施した。

　市教委は、市小学校長会および中学校長会と協議の上、状況をみて各校長の判断のもと、対応するよう呼びかけた。十五日からは六校すべてで通常どおりの体制をとっている。

１５日から通常体制

大きな混乱なし

　神居中の沼倉修教頭は「現場が学校のすぐ近くであることは驚いた。生徒には混乱もなく、落ち着きがみられる」と話し、今後の動向を踏まえ、適切に対処していく考えを示した。

　市教委は、「児童生徒に大きな不安もなく、今後の事件の推移を見守り対応していきたい」と話している。

(市町村 2016-09-20付)