札幌市人事委が職員給与に関し勧告　給与水準２年連続引上げ盛り込む　期末・勤勉手当もアップへ

（市町村 2016-09-20付）

　札幌市人事委員会は十六日、月例給および期末・勤勉手当を引き上げるよう、秋元克広市長ならびに鈴木健雄市議会議長に勧告した。勧告では、民間給与が職員給与に比べて、月例給で五百二十一円、特別給の年間支給割合で〇・一一月上回っていることを指摘。給料表の水準の引き上げのほか、期末・勤勉手当（ボーナス）を〇・一月分引き上げるよう求めた。給料表の水準引き上げは二年連続、期末・勤勉手当の引き上げは三年連続で、年間給与については三年連続の引き上げを求める形となった。

　同委員会は、市職員と市内民間従業員との給与の比較を行うため、それぞれ給与の実態を調査。企業規模五十人以上の七百十六事業所から、無作為に抽出した百六十七事業所を調査対象とした。その上で、給与改定や賃金カット等の状況にかかわらず調査を実施し、勧告書をまとめ、十六日に、秋元市長および鈴木市議会議長に手渡した。

　勧告書をみると、月例給については、民間給与が職員給与を五百二十一円上回っているほか、特別給は民間の年間支給割合が職員の平均年間支給月数を〇・一一月上回っていることを示している。

　また、扶養手当については、国の扶養手当の見直し内容や少子化対策推進の必要性などを総合的に勘案し、配偶者にかかる手当額を現行の一万四千八百円から七千円に引き下げる一方で、子にかかる手当額を七千円から一万一千円に引き上げることを勧告した。

　二十九年四月に予定されている教職員の給与負担等にかかる政令指定都市への財源移譲にかかわっては、移譲後の安定的な制度運営に向けた準備を、関係機関が連携して確実に行うことを求めている。

(市町村 2016-09-20付)