不登校対策とフリースクール支援 NPOの陳情を審査 札幌市議会文教委員会(市町村 2016-09-27付)
札幌市議会文教委員会が九月中旬、市役所で開かれ、「札幌市の不登校対策とフリースクール支援に関する陳情」について初審査した。フリースクールへの補助制度の拡充、および不登校の子どもをサポートする官民協力体制の確立を求め、継続審査することとなった。また、児童虐待による死亡事例にかかわる検証報告について質疑応答を行った。
陳情提出者はNPO法人フリースクール札幌自由が丘学園の亀貝一義理事長。学園長の杉野建史氏が、陳情の要旨として、①市が実施しているフリースクールへの補助制度を拡充すること②不登校の子どもをサポートするための官民協力体制がつくられるよう取り組むこと―の二点を提示した。
①については、学園に寄せられる相談のうち費用に関するものが大半を占めていることにふれ、「金額を聞いて入学をあきらめる声も多い」と説明。学園で実施している授業料の減額措置に加えて、「一層の公的助成があれば利用できる子どもが増える」と補助の拡充を要望した。
併せて、フリースクールへ通う児童生徒に対して健康診断の実施体制を整備することも求めた。
②に関して、「子どもたちは元気になっているが、サポートが必要な児童生徒もいる」との現状を説明。市と北海道フリースクール等ネットワーク関係者が、相互の密接な連携のもとで協議する体制をつくるよう訴えた。
委員からは、不登校支援体制や未然防止に向けた取組について質問。長岡豊彦教育長は「様々な要因が絡んでいる。国を挙げて、都道府県、自治体で取り組んでいかなければ」と話した。陳情は継続審査となった。
このあと、二十七年九月に発生した児童虐待による死亡事例にかかわる検証報告の概要を説明。委員からは、「関係機関の専門性や気づきをどのように生かしていくかが重要」「各々を生かす連携で万全を尽くしてほしい」などの意見が寄せられた。
(市町村 2016-09-27付)
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