札幌市幼児教育センター講演会　体験通し総合的な指導を　白梅学園大・無藤教授が幼児教育の実践ポイント示す

（市町村 2016-09-30付）

「質の高い幼児教育の実践に向けて」と題した講演

　札幌市幼児教育センターは二十一日、市内のちえりあで幼児教育センター講演会を開催した＝写真＝。中央教育審議会委員で、白梅学園大学教授の無藤隆氏が「質の高い幼児教育の実践に向けて～保育の質を考える」と題して講演。参加した幼稚園、認定こども園などの教職員約百五十人は、これからの幼児教育に向けて研鑚を積んだ。

　冒頭、同センターの出葉充担当課長があいさつ。幼保小連携推進事業の協力など参加者に感謝の気持ちを述べるとともに、質の高い幼児教育の実践に向け、講演を通して研鑚を積むよう求めた。

　続いて、無藤氏が「質の高い幼児教育の実践に向けて～保育の質を考える」と題して講演した。無藤氏は、幼児期において育まれるものの見方・考え方について、「遊びや生活の中で、教師や友達と様々な体験をすることで広がったり深まったりする。幼稚園で培われたものの見方・考え方は、小学校以降において各教科等の見方・考え方の基礎となる」と説明した。

　また、小学校への接続に向け、育成すべき資質・能力の柱として「知識・技能の基礎」「思考力・判断力・表現力等の基礎」「学びに向かう力、人間性等」―の三点を提示。遊びを通して総合的な指導を行う中で、この三点を一体的に育んでいくことが重要とした。

　このほか、幼児期にふさわしい評価の在り方や資質・能力の育成に向けた教育内容の改善・充実等についても説明した。

(市町村 2016-09-30付)