札幌市　博物館展示・事業基本計画　２９年度内の策定目指す

（市町村 2017-02-17付）

　札幌市は、市立博物館設置に向けた方針を定める「仮称・札幌博物館基本計画」の個別計画として、「展示・事業基本計画」を二十九年度内に策定する予定だ。札幌市博物館活動センターにおける成果などを踏まえ、具体的な展示および事業の方向性を示すもの。現在、委託業者による調査や内部での検討など、作業を進めている。

　市立自然史系博物館の検討は昭和六十一年から始まったものの、九年の行財政改革推進計画によって建設計画が凍結された。市では、博物館建設準備委員会の提言を受け、十三年に取りまとめた「札幌市博物館計画推進方針」に基づき博物館活動センターを開設。博物館整備に関する基本的な考え方や、開館準備期の博物館活動について整理を行ってきた。

　しかし、センターの開館から十数年が経過。社会情勢や社会環境の変化に伴い、博物館の在り方も見直す必要が出てきたため、二十七年三月に「仮称・札幌博物館基本計画」を策定した。

　基本計画では、基本テーマ「北・その自然と人」のもと、活動の地域・テーマを札幌中心に絞る一方、博物館活動を全市的に広めるべく既存の他施設などとの連携を図りながら取組を進めていくこととしている。

　二十九年度は、現行の教育アクションプランにおける位置付けのとおり、展示・事業基本計画を策定する予定。博物館活動センターに蓄積されている収蔵物や市民活動の実績といった研究成果を生かし、具体的な展示物や事業内容について考えていく。

(市町村 2017-02-17付)