七飯町の２９年度教育行政執行方針＝與田教育長

（市町村 2017-03-21付）

七飯町教委・與田敏樹教育長

　【函館発】七飯町教委の與田敏樹教育長は、三月上旬に行われた第一回定例町議会で二十九年度教育行政執行方針を説明した。学校教育に関しては、基礎学力の向上と児童生徒の健全育成などに努め、児童生徒の「生きる力」を育成する。また、すべての小・中学校で実施しているコミュニティ・スクール（CS）の充実を通して、児童生徒にとって「行きたい学校」、保護者にとって「通わせたい学校」づくりを目指していく。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼学校教育の充実

　学校教育においては、基礎学力の向上と児童生徒の健全育成、社会変化に対応した教育や道徳教育の充実に努め、児童生徒の「生きる力」の育成を図っていく。

　また、CSの充実を図り、地域とともにある学校づくりを推進し、児童生徒にとって安全な「行きたい学校」、保護者にとって安心な「通わせたい学校」づくりを推進する。

▽学校経営の充実

　教育課題解決のため、校長のリーダーシップのもと、学校評価等を生かし全教職員の創意が生かせる協働体制の確立に努めていく。

　また、町教育研究所と連携し、サークル研究活動の推進や町内授業公開研究会の開催、各種研修への積極的参加などにより教職員の資質向上も図っていく。

　昨年度、すべての小・中学校をコミュニティ・スクールとして指定している。より一層の充実を図り地域とともにある学校づくりを推進していく。

▽基礎・基本の確実な定着に向けた指導の充実

　各学校で策定した「学校改善プラン」の確実な実践と、習熟度に応じたきめ細かな学習指導等を行うため、本年度も学習支援員の導入、国・道教委の事業を活用し、すべての児童生徒に基礎基本の確実な定着と応用する力を育てていく。

　また、小・中学校における道徳の教科化や三、四年生の英語活動の導入に備え準備を進める。

▽いじめ対策の充実

　いじめは絶対に許されないということを、教職員、保護者、地域が共通認識としてもち、子どもたちに常日頃から「教え込む」ことが大切。

　一方、学校教育に携わるすべての関係者が、いじめは「どの子どもにも、どの学校でも起こり得るもの」であるという意識をもち続け、いじめ防止基本方針等に基づいた取組を日ごろから推進し、いじめの未然防止や早期発見、解決を図っていく。

▽生徒指導の充実

　不登校対策等については、適応指導教室「レインボー」の活用を図っていく。また、道教委の委託事業により各中学校に配置しているスクールカウンセラーなどを通して、不登校やいじめ問題の解消を図る総合的な心のサポート推進事業を実施する。

▽学校体育と学校保健指導の充実

　町の児童生徒は、体力・運動能力が全国平均より低い傾向にある。生活習慣の改善と併せて、学校体育の充実、生涯スポーツの基礎づくりを進め、健康な体づくりや心の教育、性教育、食育などについても推進していく。

▽特別支援教育の充実

　特別支援教育支援員を引き続き各学校に配置し特別支援教育の充実を図っていく。また、各校種間の円滑な接続に向けて教育支援委員会を開催し、就学支援のための相談・指導の充実を目指す。

▽国際理解教育の充実

　国際社会の一員として活躍し、信頼される人材を育成するため、外国語指導助手を継続配置し、チームティーチングによる英語教育の充実を図っていく。

(市町村 2017-03-21付)