標津町の29年度教育行政執行方針(市町村 2017-03-22付)
標津町教委・青山信一教育長
【根室発】標津町教委の青山信一教育長は、三月上旬の町議会第一回定例会で二十九年度教育行政執行方針を説明した。問題解決的学習を進める「標津型学習スタイル」を中心とした指導に全校で取り組む考えを示したほか、ICT機器の積極的活用や標津高校の間口維持に向けた支援継続などの施策を示した。さらに、文化財に親しんでもらえるよう、「AR(拡張現実)技術を取り入れ、子どもや観光客にも興味をもって学べる方法を構築する」との考えを表明した。
執行方針の主な内容はつぎのとおり。
▼義務教育
授業の中で子どもたちの学び合いの場が確かなものとなるよう、言語活動を重視しながら自らが問題を設定し、その解決に主体的に取り組むような問題解決的な学習を進める力の育成のために「標津型学習スタイル」を中心とした指導を全校で取り組み、充実を図るよう指導力の向上を高めていく。
特別支援教育については、子どもへの支援は自立を促すための手段であり、支援そのものが目的ではなく「ひと」「もの」「こと」にかかわる子どもを育成するために、それぞれの子どもの「できる状況」を整え、子ども自身がチャレンジしようとする意欲を生み出す取組を重視し、子どもからの自発的な他者への働きかけや発信を促すために、ICT機器等を学習活動の支援手段として積極的に活用する。
情報通信機器の普及による急速な情報化が進む中、教職員がその機能や危険性、依存性について正しく理解し、インターネット上でのひぼう中傷やいじめ、子ども本人の情報流出、不用意な発信等によって他者を傷つけることがないよう、正しい判断力を身に付けさせる指導を継続する。
家庭の状況にかかわらず、児童生徒が安心して学び、教育効果を高める行政の役割として、教育の機会均等の視点から様々な支援策を講じるとともに、授業を支えるICT教育の推進など学習環境の整備充実が必要であり、学ぶための環境づくりに積極的に取り組んでいく。
義務教育から高等教育の接続は、ますます重要視されており、幼児教育から一貫した教育理念のもと進めなければならない。
標津高との連携・交流によって義務教育との授業交流、キャリア教育の充実へと取り組んでおり、二間口確保の視点からも支援を継続する。
▼生涯学習
学校教育との連携を強化し、児童生徒の学びをサポートする体験学習の機会を提供するとともに、できるだけ多くの町民の方とふれあえる機会を設けるよう努める。
まちづくりにかかわる様々な団体の支援とともに活用を図り、活動の成果を町民に還元できるようコーディネートする。
また、標津町ならではの食・文化等の講座を開設し、地域おこし協力隊と連動したストーリー性のある事業の展開を図っていく。
文化財に親しんでもらえるよう、ICTの活用を図り、AR(拡張現実)技術を取り入れ、子どもたちや観光客にも興味をもって学べる方法を構築する。
(市町村 2017-03-22付)
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