砂川市の29年度教育行政執行方針―髙橋教育長説明 放課後学習サポート開始 SSW配置し相談支援体制充実
(市町村 2017-03-22付)

砂川市教委・高橋豊
砂川市教委・髙橋豊教育長

 【岩見沢発】砂川市教委の髙橋豊教育長は七日、定例市議会で二十九年度教育行政執行方針を説明した。小学生の学力向上、家庭学習の習慣化に向けて放課後学習サポート事業を新たに実施するほか、不登校、児童虐待やいじめなど児童生徒の問題解決を図るため、スクールソーシャルワーカー(SSW)を配置して相談支援体制を充実させる方針を示した。

 教育行政執行方針の概要はつぎのとおり。

▼学校教育

 各種調査等の結果から、児童生徒の学力の成果と課題を詳細に分析し、「わかる・できる」喜びや楽しさを実感させるための授業改善に努めるとともに、児童生徒一人ひとりの学習内容の確実な定着を図るため、特別支援教育支援員を増員するほか、学習の見通しをもたせ、授業の終末で練習問題等に取り組ませるなど、指導過程の時間配分に留意した授業実践に努めていく。

 また、ICTを効果的に活用し、子どもたちの課題解決に向けた主体的・協働的・探究的な学びを促す授業実践に努めるとともに、思考力・判断力・表現力などを育む言語活動を取り入れた学習指導の充実を図り、課題解決に向けた主体的・能動的な学びを促す学習指導に努める。

 加えて、家庭学習の習慣化に向けて、学校全体で統一すべき取組や、発達の段階に応じた取組を推進するほか、学習塾と連携を図り、小学校四年生から六年生の児童を対象に放課後学習サポート事業を実施し、基礎・基本の確実な定着を図っていく。

 特別支援教育コーディネーターを中心とした校内体制を整備するとともに、個別の指導計画と教育支援計画を活用し、児童生徒一人ひとりのニーズに応じた支援体制の充実を図っていく。

 また、子ども一人ひとりがより一層安心して学校生活を過ごし、可能性を最大限伸ばしていくことができるよう、校内研修を推進するとともに、保護者や関係機関と連携した早期からの教育支援体制の充実に努めていく。

 「特別の教科 道徳」について、三十年度からの円滑な実施に向けた校内体制を整備するとともに、「わたしたちの道徳」の効果的な活用や「考え、議論する」道徳の授業づくりを含めた道徳教育に関する校内研修を推進していく。

 また、市いじめ防止基本方針に基づき、いじめ防止にかかわる校内組織の機能化を図るとともに、いじめや不登校などの生徒指導上の諸問題について、学校・家庭・地域および関係機関が連携し、未然防止、早期発見、早期対応をすることによって、いじめのない環境づくりを構築していく。

 さらに、不登校、児童虐待およびいじめなど家庭や地域等で児童生徒の置かれている環境に起因した問題解決を図るため、SSWを配置して、ケア体制および相談支援体制の充実に努めていく。

 全国体力・運動能力、運動習慣等調査などから、成果と課題を分析し、望ましい運動習慣を定着させるための取組を推進していくとともに、生活リズムチェックシートの活用などによって、PTA等と連携・協働した「早寝早起き朝ごはん」など、望ましい生活習慣の定着を図る取組についても推進していく。

 砂川高校に対しては、各種資格取得および模擬試験の受験料、介護初任者研修受講料および四年制大学入学者への奨学補助金の支援拡充を行っていくほか、新たに部活動全道大会出場についても支援を行い、より多くの生徒確保を図っていく。

▼社会教育

 地域における人材活用については、育成のほか、活躍の場を確保し、誰もが積極的に参加しやすい体制づくりを推進していく。また、家庭教育サポート企業や各種団体による社会教育活動が盛んに行われており、それらの社会資源を活用して様々な学習機会の提供につなげ、より充実した生涯学習の推進に取り組んでいく。

 地域における見守り体制として、引き続きあいさつ運動を全市を挙げて取り組むほか、地域住民との世代間交流として様々な学習や体験活動が行われている放課後子供教室の事業拡大の検討を進めるとともに、重複する土曜日のイベントや体験活動について、主催団体間の連携・調整を図り、子どもたちが数多くのイベントや体験活動に参加し、充実した土曜日となるよう、取組を進めていく。

 また、ノーベル化学賞を受賞した鈴木章北大名誉教授を講師に迎え、小学生を対象に化学実験教室を開催し、子どもたちへの学習機会の提供と青少年の健全育成を図っていく。

(市町村 2017-03-22付)

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