道産業教育審議会開く コミュニケーション力が必要 育成すべき能力を協議(道・道教委 2017-03-29付)
職業学科設置高校の視察・調査報告を踏まえ、審議を進めた
道産業教育審議会(吉田勝彦会長)は二十七日、道庁別館で第二十六期第二回審議会を開いた。高校生に育成すべき資質・能力について審議し、出席した委員からは、コミュニケーションスキル育成の必要性などが挙げられた。
第二十六期審議会の審議事項は、「本道におけるグローバル人材の育成に向けた産業教育の在り方について」。柱として、「グローバル社会に対応できる資質・能力等について」「学校と社会とを円滑に接続させる人材育成システムの構築について」を掲げ、審議をスタートした。
また、審議の基礎資料を作成するため、職業学科七学科ごとにワーキンググループを設置し、昨年十二月からことし一月にかけて、小樽水産高校、置戸高校、岩見沢農業高校、江別高校、美唄聖華高校、札幌琴似工業高校、札幌東商業高校の七校の視察・調査を行った。
第二回審議会には、委員十五人中九人が出席した。
審議では、各ワーキンググループが調査結果を報告し、それらを踏まえ、「各学科で育成すべき専門的な知識・技術等について」「すべての学科で共通して育成すべき資質・能力等について」を視点に審議を行った。
中で、「英語力」の育成について、「専門的な教科で求められる英語は、ある特定の領域や場面で使うもの。一方、英語の教員は、より汎用性のある英語を求める。それぞれが重視するポイントにずれがあるのではないか」「日本の英語教育は、文法から入っているようだが、英会話をより重視すべきでは」などの意見が出た。
一方、「求人の際、企業として、英語力はあまり求めていない。むしろ、専門的な知識・技術を重視する」との意見も。
「ICT活用能力」の育成については、「高校生は、ICT機器を使いこなすことはできる。しかし、それを使って、何かをつくり上げたり、他人とコミュニケーションをとったり、何かを発信したりすることは意外とできていない」との指摘があった。
また、「若者のコミュニケーションがいびつになってきている。文章の裏にあるものを読み取れない、他人との直接的なコミュニケーションができない、ひいては情報や思いが正しく伝わらない」と指摘し、「学校では、本来あるべきコミュニケーションとは何かを教えるべきでは」とコミュニケーションスキル育成の必要性を訴える意見が出た。
(道・道教委 2017-03-29付)
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