道教委と道医療大が連携協定 人材養成を協働で推進 SSW等の研修コンテンツ開発
(道・道教委 2017-03-28付)

道教委医療大協定締結
協定書を手にする柴田教育長(左)と浅香学長

 道教委と道医療大学は二十四日、相互連携に関する協定を締結した。生徒指導上の諸課題を解決するため、互いの資源を活用し合い、児童生徒が安心して学べる環境づくりや人材養成を協働して進める。道教委は、道医療大で福祉や心理を学ぶ学生の実習を受け入れる一方、道医療大は、スクールソーシャルワーカー(SSW)、スクールカウンセラー(SC)のスキルアップのための研修用コンテンツを開発・提供する。

 道教委と道医療大は二十二年十二月、児童生徒の問題行動等の未然防止に関する共同研究に関する協定を締結。いじめ・不登校等の未然防止に向け、児童生徒理解の充実を図るため、コミュニケーションスキルを測定する子ども理解支援ツール「ほっと」の共同開発などに取り組んできた。

 今回、生徒指導上の諸課題を解決するため、相互の連携のもと、互いの資源を活用し合い、児童生徒が安心して学べる環境づくりや人材養成のための取組を協働で進めるための協定を結ぶ運びとなった。

 この日、道庁別館で行われた協定締結式では、道教委の柴田達夫教育長と道医療大の浅香正博学長が協定書に署名した。

 締結後、あいさつに立った柴田教育長は「教育現場においては、いじめや不登校などの課題が複雑化、多様化し、チームとして対応していくことが求められている。道教委として、SCやSSWを配置しながら、取組の充実に努めている。しかし、地域によっては人材確保が難しいほか、様々な課題に対応するため、常にスキルアップしていかなければならないという課題がある」と説明。「協定を通じ、道教委と道医療大の連携を強化することで、専門的なスキルをもった方々が一層多く輩出されることを期待する」と述べた。

 浅香学長も「道教委とは、本学の心理科学部が〝ほっと〟の共同開発などに取り組んできた。今回の協定によって、看護福祉学部のSSW養成講座で学ぶ学生が道教委を通じ、学校などで実習させていただき、その成果を教育に還元させたい」とあいさつした。

 今回の協定に基づき、今後、道教委は、道医療大で福祉や心理を学び、学校教育にかかわる職業に就くことを目指す学生の実習を受け入れる。一方、道医療大は、現職のSSWやSCのための研修用コンテンツを開発・提供する。

 生徒指導上の諸課題を解消するための共同研究を進めていくことにしており、両者は、「SSW、SCのスキルアップの手立てとして、大学のもつノウハウをお借りしたい」(柴田教育長)、「これまでの心理の分野の連携に、福祉が加わり、その両面から学校とかかわっていくことで、学校教育に役立ちたい」(浅香学長)と話している。

(道・道教委 2017-03-28付)

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