寿都町の２９年度教育行政執行方針―有田教育長　英語力強化へ授業改善　CS活用し学校支援を充実

（市町村 2017-04-14付）

寿都町教委・有田千尋教育長

　【倶知安発】寿都町教委の有田千尋教育長は、第一回町議会定例会で二十九年度教育行政執行方針を説明した。二十六年度から文科省「英語強化地域拠点事業」指定を受け、研究を進めていることを踏まえ、英語指導職員と外国人英語指導員の配置や指導方法を工夫した授業づくりに取り組む方針を示したほか、コミュニティ・スクールを活用した学校支援活動の充実や文化財行政全体のマスタープラン「歴史文化基本構想」を策定する考えなどを明らかにした。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼確かな学力の育成

　全国学力・学習状況調査やＣＲＴ検査を実施し、各学年の授業改善と学習習慣の確立を進める。

　小学校では三十二年度から外国語活動と英語科が学習指導要領に組み込まれているが、二十六年度から文科省の指定を受け、先行実施しているため、継続して英語指導職員と外国人英語指導員の配置や指導方法を工夫した授業の取組に努める。

▼豊かな心の育成

　子どもたちの生活実態の把握に努め、学級指導などを通じて、ルールやマナーなどの順守意識を高め、学習規律や礼儀を身に付けられるよう努める。

　コミュニティ・スクールを活用しながら、学校支援活動の充実によって、町にある地域資源を生かした体験活動や、朝読書など読書環境を充実させ、ライフスキル教育や社会性、豊かな人間性を育む。

▼健やかな体の育成

　小・中学校の全学年で新体力テストを実施し、得られた結果を分析して体育授業の改善を図るとともに、校内マラソンや部活動、朝の体力づくり運動などの取組を通して、運動習慣の確立にも取り組む。

▼信頼される学校づくり

　子どもたちの学力向上や人間形成のための指導を行う教職員の資質向上や小・中・高校のなめらかな接続のため、研究授業の実施や研修会へ積極的に参加し、町内小中高連携推進委員会を中心に各学校間の連携を深める。

▼生涯学習活動の支援

　グローバル社会に対応するため、英語に親しみ、コミュニケーションの幅を広げることが重要ととらえ、子どものみならず大人を含めた英語活動を推進するため、英語サロン等の英語教育事業を行う。

▼文化の伝承・振興

　国の史跡に指定された「旧歌棄佐藤家漁場」や歴史的建造物である「橋本家」の保存整備等を行い、学校や社会教育における体験学習、観光としての活用を進めるほか、「歴史を活かしたまちづくり」を実現するため、文化財行政全体のマスタープランである「寿都町歴史文化基本構想」を策定する。

(市町村 2017-04-14付)