子どもの心ガイド作成―札幌市教委　危険なサインに対応を

（市町村 2017-04-17付）

北大大学院と協力して作成した

　札幌市教委と北海道大学大学院医学研究科児童思春期精神医学講座は、教師用の『子どもの心を理解するためのガイドブック』を作成した。心の問題を抱えた子どもが発するサインや対応の仕方を示したもの。市立学校の全教員に配布し、活用を呼びかけている。

　このガイドブックは、子どもの心の問題に対する理解を深め、子どもが支援を受けられる環境をつくるため、市教委と北大大学院の同講座が作成したもの。

　子どもが発するサインについては、自傷行為や暴力行為のほか、腹痛・頭痛といった身体症状、食欲・集中力低下等のうつ状態など、様々なものがあることを説明している。

　サインへの望ましい対応については、「悩みにしっかりと耳を傾ける」「児童が一人で抱え込まないようにする」「勇気をたたえる」などを提示。避けなければならない対応としては、「片手間に話を聞く」「説教をする」「児童の問題から目をそらしてしまう」などがあるとし、望ましい対応を取るように呼びかけている。

　また、医療機関の受診に強い抵抗感がある家庭が多くいることを示し、受診を提案する際には時間をかけることの重要性を強調している。

(市町村 2017-04-17付)