新冠町の29年度教育行政執行方針=杉本教育長
(市町村 2017-04-17付)

新冠町杉本貢
新冠町教委・杉本貢教育長

 【浦河発】新冠町教委の杉本貢教育長は、第一回定例会で二十九年度教育行政執行方針を説明した。「新冠の子どもたちは、町民の手で、地域全体で育んでいく」との認識のもと、緊張感とスピード感をもって課題解決に向けた取組を確実に進めていく考えを示した。

 執行方針の概要はつぎのとおり。

     ◇

▼これからの社会をたくましく生きる力の育成

▽社会で活きる実践的な力の育成

 確かな学力を育成するため、学習指導の工夫改善が重要であり、学習過程の整備・ICT機器の活用・外国語活動の教科化に向けて充実を図る。また、望ましい生活習慣の定着も併せて必要で、家庭学習調べの実施、結果に基づく支援をするとともに、「子ども塾」を一層充実させ展開していく。

 〝活きる力〟を身に付けさせるため、指導計画の見直しや一人ひとりのキャリア発達への支援を充実する。

 児童生徒がふるさとをみつめ、町づくりの将来について考える懇談会を設けるなど、段階的な主権者教育を進める。

 障がいの重複化・ニーズが多様化する特別支援教育の充実のため、教育支援委員会の機能化を図り、特別支援教育連携協議会において、子どもたち一人ひとりが学校生活を送る上で必要な支援を丁寧に行うため、校種間や学年間の効果的な接続を図る。

▽豊かな心と健やかな体の育成

 道徳の教科化や道徳教育の充実に向け、校長のリーダーシップによる重点項目の提示、参観日での授業公開の継続や記録化、指導計画の見直しと策定など各学校での道徳教育推進教師を中心とした取組を支援していく。

 心の通う生徒指導や細やかな教育相談の充実のために、いじめ・不登校調査・アンケートの継続とQ―U診断などに基づき、指導の充実を図る。

 全国体力・運動能力調査の全種目を全学年で実施する。体力向上を図るために、「新冠プラン」をもとに、縄跳びを重点種目として、町内全校種で実施する。

▽信頼される学校づくりの推進

 学校組織の活性化のため、校長のリーダーシップによって、明確な経営ビジョンの提示が大切であり、そのためにも研究指定校制度の着実な展開を通して支援する。

 教員の資質・能力の向上が何よりも重要であり、現職教員研修講座の開催や視察研修・還元の奨励に努める。

 オール新冠の体制により、校種間の連携・接続が重要であり、幼小中連携教育協議会を通して、学習・生徒指導について相互交流の活性化を図り、行動連携を進める。

 朝日小学校の児童数の減少に対し、単式体制の維持のため教員の配置に努めるとともに、今後の在り方について意見交換会を行うなど十分に検討していく。

 学力向上のために、デジタル教科書の配備等教材の充実、研究指定校への補助や子ども塾の一層の充実への支援、併せて新冠中学校のグラウンド整備、新冠小学校のプール改修などの教育環境の整備に努めていく。

▽未来につながる就学前教育の推進

 こども園教育・保育要領の周知徹底を図り、小学校・中学校との連携した教育・保育を進める。

 こども園十周年に向けて、カリキュラムの重点化を図り、「五歳終了時までに育ってほしい具体的な姿」を全教職員へ、より明らかにすることによって、中期計画の策定をスムーズに進める。

(市町村 2017-04-17付)

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