様似町の29年度教育行政執行方針=荒木教育長(市町村 2017-04-17付)
様似町教委・荒木輝明教育長
【浦河発】様似町教委の荒木輝明教育長は、定例町議会で二十九年度教育行政執行方針を説明した。新たにJETプログラムにおける国際交流員(CIR)を招致し、幼児を対象とした英会話活動を充実させるほか、小・中学校では英語指導助手を効果的に活用し、英語力の底上げとコミュニケーション能力や異文化への理解を深め、グローバル社会に対応した人づくりへの取組を推進する。
執行方針の概要はつぎのとおり。
▼幼児教育および児童福祉の推進について
乳幼児期における保育および教育は、子どもの健全な心身の発達段階に応じた保育環境のもと、心豊かな人間として生きていくための基礎となる「生きる力」や学習能力の基本となる「学びに向かう力」を着実に付ける取組を進めていく。
また、子どもの発達や学びの連続性を図るために、小学校との円滑な接続について、教師間の連携を密にするとともに、子どもたちの交流や小学校での体験活動を充実させていく。
子どもたちが、様似の自然にふれ、地域とのふれあいの中で豊かな心と郷土愛を育むとともに、グローバル社会に対応した人づくりのための取組として、三歳から五歳児の各年齢に応じた英会話活動を充実させるため七月から新たにJETプログラムにおける国際交流員(CIR)を招致し、楽しんで学んでいける取組を行っていく。
また、保護者が安心して子育てや仕事に従事できるように、幼児センター事業や子育て支援事業の充実、放課後児童施設「ひ・ま・わ・り」での児童健全育成に努めていく。
▼学校教育の推進について
急速に激しく変貌する社会の中で、児童生徒が心豊かな人間性を養うために、より質の高い教育環境づくりに努めていく。
▽学力の向上について
全国学力・学習状況調査と標準学力検査の結果から、基礎・基本の習得や知識・技能の活用および応用、生活習慣に課題がみられることから、きめ細やかな教育指導を行うため、道教委の教員加配をはじめ授業改善推進チーム事業などを活用する。
また、引き続き各学校に町採用の臨時教職員を配置し、複数の教員によるチーム・ティーチングや習熟度別指導を柱として、学習指導体制の充実を図るほか、ICT教育の環境整備として、子どもたちの学習に対する意欲や関心を高め、より効果的な授業が展開できるよう、小・中学校の各普通教室への電子黒板の設置や夏冬の長期休業中における学生ボランティアによる学習サポート事業などの積極的活用を推進していく。
また、学力向上には学校での授業のほか、家庭における学習活動も重要なことから、インターネットで提供される学習支援ソフトを活用し、苦手教科等を繰り返し学習できる環境整備を図り、学校と家庭が一丸となっての取組を目指していく。
▽二十八年度から進めている小中連携・一貫教育について
小・中学校の九年間を見通したカリキュラムの作成を各教科で進め、その系統性を全教職員が共有し、小・中学校合同の研修やプランづくりを行うことによって、指導計画や指導方法の改善・充実が図られるよう推進していく。
▽コミュニティ・スクールについて
二十八・二十九年度を準備期間とし、地域や保護者が学校運営に参画し、学校・家庭・地域が一体となって、より良い教育の実現のために、三十年度からスタートする「学校運営協議会の組織化に向け、その準備を進めていく。
▽地域資源となるジオパークを活用した教育について
ふるさと様似を知る学習として、各学年に配慮した授業内容と継続性のある学習の体系化を整理し推進していく。各学校の教育目標を達成するため、教職員の指導力向上に向けた校内研修の充実や積極的な各種研究会などへの参加を奨励するために引き続き支援を図る。
▽英語指導について
これまでの二人の英語指導助手を効果的に活用し、小学校・中学校への派遣を通して英語力の底上げを図るとともに、コミュニケーション能力や異文化への理解を深め、グローバル社会に生きる子どもの育成に努める。
▽特別支援教育について
小学校では、これまでの知的学級と情緒学級のほかに新たに言語学級を開設し、中学校においても情緒学級のほかに新たに知的学級を開設することで、児童生徒一人ひとりに応じた学習・生活の支援に努め、円滑な教育体制の充実を図っていく。
(市町村 2017-04-17付)
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