下川町の２９年度教育行政執行方針＝松野尾教育長

（市町村 2017-04-20付）

下川町教委・松野尾道雄教育長

　【旭川発】下川町教委の松野尾道雄教育長は、町議会第一回定例会で二十九年度教育行政執行方針を説明した。児童生徒の学ぶ意欲を高める教育活動を推進するため、小・中学校にタブレット端末を導入し、ＩＣＴ環境整備を進める。また、語学指導助手による外国語活動学習や国際理解教育などを展開し、効果的な学習環境の整備を目指す。このほか、本年度から、コミュニティ・スクール制度を導入し、地域一体となって学校運営を進めることを表明した。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

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▼学校教育

　子どもたちの生きる力を育むため、全国学力・学習状況および全国体力・運動能力、運動習慣等調査の分析結果を踏まえ、創意ある教育課程の編成や、指導方法の工夫改善などを進め、児童生徒の学ぶ意欲を高める教育活動を推進する。

　特に、デジタルメディアへの過剰で不適切な接触については、家庭・学校・地域が連携して指導を徹底する。

　児童生徒の発達段階に応じた学習環境については、ＩＣＴ教育のためのタブレット端末を導入し、効果的な学習環境を整備するとともに、小・中学校において語学指導助手による外国語活動や国際理解教育の充実を図る。また、低学年から学習する習慣を身に付けるため、ウィークエンドスクールにおいて、家庭学習の充実による学力向上に努める。

　特別支援教育については、相談員による学習や生活面に配慮が必要な児童生徒の実態把握と就学前から教育相談および就学後の一貫した教育支援を行うため、外部の関係機関等の専門家による指導助言や小・中学校に支援員を配置し、発達の遅れなどが見受けられる児童生徒の学校生活を支援する。

　地域とともにある学校づくりのため、本年度からコミュニティ・スクール制度を導入する。下川町における義務教育九年間を通じた小中連携による学校運営協議会を設置し、学校と保護者および地域住民が連携・参画した学校運営を推進する。

　「豊かな心」「健やかな体」の育成については、道徳の教科化を見据え、「考える道徳、議論する道徳」への転換に向け、学校への指導資料の提供や教職員を対象とした研修会を実施する。

　また、子どもたちが連帯と共生の豊かな心をもち、活力あふれる人間に成長するため、森林とのふれあいや林業体験などを通じて学習する森林環境教育や、望ましい食生活を図るため、食に関する正しい知識と地場産物に関する食育を通じて健やかな心と身体の育成に努める。

　いじめについては、本年度から、「いじめ防止基本方針」に基づき、いじめの芽は、どの子どもにも生じ得るという強い認識に立ち、町、学校、保護者、地域住民および関係機関等が連携し、未然防止や早期解決を行い、児童生徒が安心して健やかに成長できる環境づくりに努める。

　下川商業高校については、「地域に開かれた魅力ある学校づくり」を進めるため、新商品開発や販売実習会などの実践的なキャリア教育、地域の特性を生かした特色ある教育活動、入学促進のための支援および部活動育成の支援を行う。また、近隣や札幌圏の中学校へのＰＲ活動、四市町村連携による札幌市での学校紹介などを展開し、存続維持・発展に向けた振興策を進める。

▼生涯学習の充実

　家庭教育については、子どもの健やかな成長のため、正しい生活習慣を身に付けるとともに、子どもの発達段階に応じた各種セミナー、ブックスタート、体験講座などの学習機会を提供する。

　青少年教育では、学校・家庭・地域社会が連携を深め、良好な環境づくりを推進するとともに、キッズスクール等による各種体験活動を提供し、未来を担う青少年の育成に努める。

(市町村 2017-04-20付)