道内公立高の今春卒就職決定状況 0.6ポイント増の98.1% 平成元年以降の最大値更新―道教委
(道・道教委 2017-05-02付)

 道教委は、道内公立高校の今春卒業生就職決定状況を取りまとめ、四月二十八日の教育委員会会議で報告した。三月末現在の就職決定率は、前年同期を〇・六ポイント上回る九八・一%となり、平成元年以降の最大値を更新。道教委は今後、これまでの進路指導、情報提供、キャリア教育の充実に向けた取組を継続するほか、インターンシップの充実等をさらに促進するなどの支援を行っていく考え。

 調査は、道内公立高校・中等教育学校二百三十四校のことし三月卒業者を対象に実施した。

 三月末現在の状況をみると、就職希望者八千五百九十四人に対し、八千四百三十人の就職が決定。就職決定率は九八・一%で、前年同期比〇・六ポイント増となった。

 平成に入ってからの道内公立高校生就職決定率は、二年度卒業生が九七・五%となったあと、次第に下降し、十四年度には七九・一%にまで低下した。二十一年度以降は上昇し、二十八年度は平成に入って最高の九八・一%となった。

 就業地別決定状況は、道内が〇・二ポイント増の九七・八%、道外が五・九ポイント増の一〇二・二%。

 男女別でみると、男子が〇・二ポイント増の九八・五%、女子が一ポイント増の九七・五%となっている。

 道教委は、高校生の就職決定に向けた取組として、すべての教育局に進路相談員、道立高校六校に就職支援教員を配置し、各学校における進路指導の充実を図っている。また、進路指導教員や各教育局の担当者を対象に、四月に高校進路指導対策会議、十一月に新規高卒者就職対策会議を開催するとともに、教員、保護者向けに『進路だより』を発行し、情報提供に努めている。

 キャリア教育、職業教育の充実に向けては、高校就職促進マッチング事業、キャリア教育・職業教育推進事業、インターンシップ推進事業などの取組を実施。経済団体等に対する道関係部局と連携した雇用要請を行ったほか、就職相談、ハローワークへの求職登録の促進など、就職未決定のまま卒業した生徒に対する支援を実施した。

 道教委は、本年度もこれらの取組を継続するほか、地域の企業や仕事について理解を深める「じもと×しごと発見フェア」等へ定時制課程の生徒の参加を促進。また、インターンシップの充実も進めていく。

 教育委員会会議では、以上の報告を踏まえ委員から、「若者が労働者の正しい権利を知る機会も必要ではないか」などの意見が挙がった。

(道・道教委 2017-05-02付)

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