町民と喜び分かち合う　日本遺産認定の江差町

（市町村 2017-05-08付）

役場庁舎正面に掲げられた横断幕

　【江差発】「江差の五月は江戸にもない」とのストーリーが二十九年度日本遺産に認定された江差町は、役場庁舎の壁に〝横断幕〟を掲げ、道内初の認定を祝った。町では「大変名誉なこと。町民と一緒に喜びを分かち合いたい」としている。

　〝横断幕〟の素材はアルミシートで、縦一・三㍍、横十八㍍の大きさ。文化庁が日本遺産の認定発表を行った四月二十八日、役場庁舎正面の壁に掲げた。約一年間掲示する。

　今回認定を受けた江差町のストーリーは、「江差の五月は江戸にもない―ニシン繁栄が息づく町」というもの。ストーリーに関連する文化財として、「江差の町並み」「旧中村家住宅」「江差姥神町横山家」「旧檜山爾志郡役所庁舎」「かもめ島」「瓶子岩」「江差追分」などを挙げている。

　道内初の認定となったことについて、町の大坂敏文社会教育課長は「大変名誉なこと。町民と一緒に喜びを分かち合いたい」とした上で、「今後、地域活性化計画を策定し、江差の歴史や文化を生かしたまちづくりに取り組んでいきたい」との意向を示した。

　江差の歴史と町並みの魅力を伝えるため、「花嫁行列」や「ひな語り」などのイベントを開催してきた江差町歴まち商店街協同組合前理事長の室谷元男氏は「自分たちが手がけてきた活動もお墨付きを得ることができた。先人から受け継いだものをこれからも大切にしていきたい」と話していた。

(市町村 2017-05-08付)