抜本的改革へ運動を強化　北教組が第１２８回定期大会

（関係団体 2017-06-27付）

抜本的な勤務・教育条件改善を最大の課題に掲げた

　北教組は二十二日から二日間、札幌市内のホテルライフォート札幌で第百二十八回定期大会を開いた。初日、あいさつに立った信岡聡中央執行委員長は「〝給特法〟の見直し、持ち時数減・定数改善などの抜本的改革を本年度の最大の課題と位置付け、運動の強化が重要」「教育への攻撃に歯止めをかけるためには、今こそ組合の存在と力が必要。引き続き、若い仲間と語り合い、自らが主体的に北教組運動に自信と確信をもって組織拡大を図っていく運動の展開が大切」と述べた。議事では、本部役員の就任時期を七月から四月に変更するほか、毎年六月に開催する定期大会を隔年開催とするよう、規約を改正した。

　大会初日、信岡中央執行委員長が登壇。教材費や給食費など、保護者負担の無償化、学ぶ権利や教育の機会均等の確保に向けて「北海道の連合・労福運動が発端となり端緒についた〝給付型奨学金〟拡大とともに、中学校三年生への無償の奨学金支援など、北教組〝社会的還元事業〟を確実に進めていかなければならない」と述べた。

　また、共謀罪法案の強行可決を非難し「憲法を守るため、あらゆる人々と連帯し、平和と教育の自由、人権を守る取組を強化しなければならない」と強調。

　学習指導要領の改訂に関しては「子どもの要求とかい離した〝主体的で深い学び〟など、内容や方法、評価まで詳細に縛り、主体的で創造的な教育実践を奪い、多忙化に拍車をかけるもの」と指摘し、所得格差、地域格差などが教育格差につながる現状、子どもの学習離れ、いじめ・暴力・自殺などの問題にふれ「学ぶ喜びと希望を育む、科学的で系統的な創造力あふれる教育実践を進めていくことが必要」とした。

　また、教職員の時間外勤務の現状について「〝給特法〟の見直し、持ち時数減・定数改善などの抜本的改革を本年度の最大の課題と位置付け、運動の強化が重要」とし「教育への攻撃に歯止めをかけるためには、今こそ組合の存在と力が必要。引き続き、若い仲間と語り合い、自らが主体的に北教組運動に自信と確信をもって組織拡大を図っていく運動の展開が大切」と述べた。

　このほか、二〇一七・一八年度運動課題の重点として、①憲法を守り・生かすため道民運動の強化②「給特法」、定数など抜本的な勤務・教育条件改善③青年委員会の活性化など未組織者の全員加入を図る④改訂「学習指導要領」に対峙した自主編成の強化―を提示。「〝教え子を再び戦場に送るな！〟のスローガンに込められた意義を再確認して、憲法を守る決意を新たにしたい」と強調した。

　このあと、「二〇一六年度たたかいの総括」「二〇一七年度運動方針・大会スローガン」など、執行部提案、討論が行われた。

　また、二年おきに改選する本部役員の就任時期を教員異動時期と合わせるため、七月から四月に変更するほか、定期大会を本年度から隔年開催にするよう規約を改正。来年三月に臨時大会で新役員の改選を行うことを定めた。

(関係団体 2017-06-27付)