理セン移動理科教室アンケート結果　理科の楽しさ伝わる　９割以上が肯定的評価　

（関係団体 2017-06-30付）

　道立教育研究所附属理科教育センターは、二十八年度移動理科教室アンケート結果をまとめた。二十八年度からは、十四種類の実験装置を搭載した新たなサイエンスカーで移動教室を行っており、アンケートには移動教室に参加した小学生六百五人が回答。アンケートでは「理科は楽しかったか」との質問に対して「とても楽しかった」「少し楽しかった」の回答が九九・九％となるなど、高い評価が得られた。

　同教室は、科学に対する関心を高め、科学する態度を培うことを目的に昭和四十六年から実施。同センターが所有するサイエンスカーで、小・中学校を訪問して理科の観察や実験などを提供している。

　二十九年三月までに巡回した学校は、初代サイエンスカーから数えて延べ約一千八百校、参加した児童生徒は約五万人となっている。対象は、児童生徒数が六十人以下のへき地の小・中学校。

　昨年度から、四代目のサイエンスカーとなる「夢ラボ　わくわくじっけん号」を導入。３Ｄ防災シアター、超伝導実験装置、人工オーロラ発生装置などの様々な実験装置を搭載している。

　二十八・二十九年度の二ヵ年で十三管内を一巡する予定で、二十八年度は十勝・渡島・桧山・日高・根室・留萌の六管内を回った。

　二十八年度の実施状況は管内別に、十勝三十六人、渡島百五十五人、桧山八十四人、日高百四十九人、根室百二十七人、留萌百二十一人の計六百七十二人。アンケートには、六百五人が回答した。

　アンケートは、①理科は楽しかったか②「もっと知りたい」と思ったか③発見や不思議はあったか④参加して理科が好きになったか―の四項目。①の質問には「とても楽しかった」「少し楽しかった」が合わせて九九・九％。また、「楽しくなかった」は全体の〇・一％となる二人が回答しており、「分からない」と回答した児童はいなかった。

　②の質問では「思った」「少し思った」が合計九九・二％。「理科を知りたいと思わなかった」は〇・一％、「分からない」は〇・七％だった。

　③の質問では「たくさんあった」「少しあった」が合計九八・七％となり、発見や不思議が「なかった」は〇・五％、「分からない」は〇・八％。

　④の質問は「とても好きになった」「少し好きになった」を合わせて九八・二％。また「分からない」と回答したのは一・八％で、「きらいになった」と回答した児童はいなかった。

　また、参加した児童は「プラナリアや超伝導など面白いものがたくさんあって、もっと理科について知りたくなった」「理科の世界は奥が深く、未来がどのような社会になるのか楽しみになった」などと感想を寄せた。

(関係団体 2017-06-30付)