英語ふるさとアンテナショップ開く 販売・接客を英語で実践 小中校生13人が参加―寿都町
(市町村 2017-08-08付)

英語ふるさとアンテナショップ
外国人客に笑顔で応対する子どもたち

 【倶知安発】小中高一貫ふるさとキャリア教育推進事業を進める寿都町の小中高生が一日、道の駅みなとま~れ寿都で、外国人客を相手に英語で地元の特産品を紹介・販売する「英語ふるさとアンテナショップ」を開いた。寿都町小中高連携推進委員会主催。児童生徒たちは、英語で生炊きシラスや岩ノリなどの商品説明や食べ方を伝えるなど、丁寧に接客した。

 小中高一貫ふるさとキャリア教育推進事業は、地域の未来を担う人材を育成するため、地方自治体や地域の産業界など関係機関、団体の支援を受けながら、研究指定校において、家庭生活の大切さや子どもを育てることの意義についての学習や、小学校、中学校、高校間の体系的なキャリア教育に取り組み、キャリア教育の充実を図ることを目的としている。

 研究指定期間は二十七年度からの三年間。後志管内では寿都高校(澤田慎也校長)、寿都中学校(東堂亮之校長)、寿都小学校(新井融校長)、潮路小学校(前田敦子校長)が指定校となり、「小中高連携の深化によるキャリア教育の充実~自然エネルギーなどの資源活用により地域の活性化を担う人材の育成」をテーマに掲げ、研究に取り組んでいる。

 これまでに、「地域ダイスキ!プロジェクト」として、小中高ごとに学校の教育目標を踏まえつつ、自校の児童生徒のキャリア発達上の課題、育成すべき能力や態度を把握。その上で、各研究指定校において焦点化・重点化し一覧表にすることによって、今後の取組において活用できる十二年間のキャリア教育の全体計画を策定したほか、児童生徒の発達の段階を踏まえ、各指定校において焦点化・重点化した社会的・職業的自立の基盤となる能力や態度に基づき、各指定校の実態に応じて活用しながら改善できる地域独自のキャリアノートを作成した。

◆キャリア教育の充実・発展目指し

 英語ふるさとアンテナショップは、事業の一環として行ったもの。寿都町で培った小中高の連携を基盤に、家庭・学校・地域が一丸となって町の将来を見据え、ふるさとに根差したグローバル社会に対応できる人づくりを推進するため、町の歴史や地元の良さ、地域の魅力を活用し、各校児童・生徒代表による特産品等の紹介や販売・接客を英語で実践することで、英語でのコミュニケーションやキャリア教育の一層の充実を図ることを目的としている。

 当日は、研究指定校から小学生三人、中学生五人、高校生六人の計十四人が参加。生炊きシラスや岩ノリ、鮭とばなどの地元の特産品や駄菓子などを英語で外国人客に紹介・販売。参加した児童生徒は、この日に向けて三回集まり、高校生が主体となって、外国人客に対する英語での対応の仕方などを練習してきた。

 道の駅を訪れたのは、「Education(教育)×Adventure(冒険)」をテーマに、ニセコエリアを中心として夏と冬のキャンプを企画・運営する外国法人「EdVenture Niseko(エドベンチャー ニセコ)」に集った香港やオーストラリア、イギリス、中国の小中学生とその家族約四十人。児童生徒たちは、外国人客からの「この商品は何でつくられているの?」「どのような食べ方があるの?」などの質問に対して、練習してきた英語で丁寧に回答した。

 なお、今冬には寿都町がニセコ町内にオープンするPR拠点施設で、外国からのスキー客らをターゲットとした同様の取組を実施する予定。

(市町村 2017-08-08付)

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